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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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804

(どうしてこうなった?)


 そう思わずにいられない状況。椅子にドカッと偉そうに座ってるローレに恨めしい視線を向ける。けど、生憎それに気づくことは無いようだ。なんせ重要な話ししてるからな。

 

「それで貴殿は協力してくれるのか?」

「まあサポートくらいはしてもいいわよ。こっちはテア・レス・テレスとは遠いし。けど、勢いを削ってくれるっていうのならこの話も美味しいかなってね」

「相変わらずだな女狐」

「そっちもいつも通りむさいわね。ちょっとは花が必要なんじゃない? 私みたいな」


 怖いんだけどこの二人。ローレが相対してるのはチーム『男色艦隊』のトップのおっさん。前のLROで人の国のバランス崩しを所持してた人だ。その後ろには超絶イケメンが立ってる。この人も見たことある。王子とかなんとか呼ばれてた人だよね。前も一緒だったけど、あれかな? そういう関係なのだろうか? 男色艦隊言うくらいだし……あんまり考えたくはないな。

 

「世界樹の巫女だった方なのですよね?」

「ええ、そうよ。このむさいのが保証してくれるわ。そうでしょ?」

「まあな」

「それなら貴重な戦力となりうるんじゃない? 前のままなら……ですけど」


 二人の間に入ってきたのはポニーテールがよく似合うキリッとした女性だ。肌の露出も多くて、なかなかにエロい。その人が値踏みするようにローレを見てる。

 

「前のまま……なんて小さいくらいでいいのならありがたいわね。試してみる? 出来るのならだけど」


 本当にこいつは挑発するのが好きなやつである。なに、実は拳でしか語れない戦闘民族なの? まずは仲良くしようとする選択肢を選べよ。問題しかおこさないんだから頭痛くなる。

 

「聞いた話では、貴方は後衛だったはずですけど? 一対一でやりあうのですか?」


 ポニーテールのお姉さんはなかなかに礼儀正しい。明らかにローレの方がちっこいのに、敬語のままだ。けどローレは不遜で生意気な態度を崩すことはない。

 

「勿論、だから出来るのなら――よ」

「わかりまし……ん?」


 ポニーテールのお姉さんは立ち上がろうとしてそして異変に気づく。彼女は既に縛られてる。ローレによって。

 

「どうしたの? ほらほら、腰でも抜けちゃった?」

「これは……あなたが?」

「チームリーダーやってるのに流れも読めないのかしら?」

「生憎と私は前衛でしてね」

「そんなの関係ないのだけど……ねえスオウ?」


 やめてこっちに振らないで。こんな小生意気な奴の仲間なんて思われたら風当たりが……あれ? こっちに向けられた視線の方が厳しいぞ。ここに集まってるのはテア・レス・テレスよりも下の関東十位以内のチームの代表たち。その人達の半分くらいの視線がめっちゃ厳しい。あれかな? 前のLROを終わらせたのを納得言ってない人たちなのだろうか? 気まずい。

 

「いいからさっさと話進めろよ」


 小声でローレにそう催促する。場違い感半端ないからね。だって僕はどちらかというとテア・レス・テレスの方の関係者だよ。ローレの奴はどうしたいのか……

 

「はいはい、それでいつテア・レス・テレスに挑むのかしら?」

「いきなり最大戦力をぶつけたりはしない。レスティアはLROと繋がった。それでどう変わったのか未知だからな」

「案外慎重なのね」

「無謀と勇敢は違うからな」


 それからおっさんはこの中のチームがテア・レス・テレスに挑む順番を決めていった。最小の戦力で分析を行い、最後に合同戦力でテア・レス・テレスに挑むって算段らしい。そこにローレも加わりたいらしい。個人戦力として。それは勝手だけど、僕も巻き込むなよな。とりあえず、その他諸々を決めて、今回の集まりは終わった。

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