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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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とにかく、あいつ等を止める必要がある。そうしないといつまでたってもこの追いかけっこがおわらない。でもどうやって……追いつくのは簡単だ。僕にはこのスピードがある。誰にも負けないと自負はできないけど、そこらの奴には負けないと自負出来る程には自信があるスピードのはず。だから追いつくだけなら簡単なはずなんだけど……いかんせん邪魔者が多い。さっきからトレインしまくってモンスターの大行進状態だもん。

いやいや振り返ろうよ! ちょっとは! どんだけ必死なんだよ。前しか向かねえにも限度ってものがある。普通チラッとはみるでしょ!? 何故そこまで頑なになるのか……それはきっと恐怖なんだろう。死ぬかもしれないという恐怖があの人に振り返ることを許さないんだ。


「ちょっと早く~」


 退屈そうに聞こえるそんな声。実際退屈なんだろうけど、それなら手伝えといいたい。ただ背負われてるだけの癖に文句言うな。こうなったら一発派手なのぶちかますか? あれを打てば流石に気づくと思う。それに今いるモンスターも一掃できる筈。それなら撃たない選択肢なんてないじゃないか。いくぞフラングラン!! その思いに応えるようにフラングランに埋め込まれてる色違いの宝石が瞬く。

 使ってくれと自分たちには出来るとフラングランが言ってるようだ。

 

「ローレ」

「ん?」

「目と耳に気をつけろよ」


 そんな忠告をしてやると同時に僕は右側の剣を思いっきり振りかぶった。刀身から放たれるまばゆいばかりの光が闇に染まってる森を激しく照らす。そしてその光が駆け抜けた後は焦土と化した。訪れる静寂。その一瞬の後に残ってたモンスター達が散っていった。多分次は自分だ……と本能が訴えたんだろう。焦げ臭い中を進んでいくと、ポカーンとしてる人を見つけた。モンスターがいなくなったからか、その人達は放心してる。

 

「大丈夫?」


 そう声をかけても反応がない。いや、眼球は動いてはいる。こっちを見てしっかりと捉えてる。けど、さっきまであんなに必死になって走ってたんだ。息を整えないと声なんてはっせないよな。

 

「ちょっと、私が大丈夫じゃないんだけど?」


 背中の奴がなんか言ってるけど無視で。だからいったじゃん。そう思ってるとゲシゲシと脇腹を蹴ってくるローレ。不満気に見ると「下して」と言われた。下してやるとローレは優雅にその人達の前に進む。するとその人達が息をのむのがみえた。眼球も見開かれ、両手を合わせて祈る仕草まで……なんぞ一体? ローレは何か満足そうに頷くと、魔法を唱えてその人達に回復魔法をかけた。

 それに更に驚いてしまいには土下座まで始めちゃったよ。

 

「頭をあげなさい。平伏する必要なんてないわ」

「いえ、その神々しさ並々ならぬお方とお見受けしました」

「なかなか見る目あるじゃない。まあだけど、溢れ出てたかしら?」

「それはもう……そのお姿を見れば誰もが感じましょう」


 代表っぽい人の言葉になかなかに満足気な表情してるローレ。そして得意気にこっちをみてくる。いやいや、僕は引いてるからね。なに始めてるんだこいつら……とおもってるから! 

 

「貴方、シスカ教の神官かしら? こんな所でなにやってるの?」

「それは……」


 ローレの言葉にまだ若い男性は言葉を渋る。なにか訳ありかな? 雰囲気的にそんな感じ。てかモンスターに追われてる時点でそんな気してたけどね。

 

「私一人の判断ではここでは……ですがここで貴女様に出会えのは女神さまの導きのような気がします。よろしければ、近くの村に滞在してるのでそこで」

「いいわよ。私達もちょうどそこを目指してたしね」


 何の相談もなくあっさりとそういうローレ。意外だな。こういうことは面倒くさがる奴だと思ってたけど? まあ目的地は同じだしな。

 

「では、従者様もこちらです」

「……は?」


 今なんて言った? 従者? 誰が誰の? 僕は自分の耳を疑ったよ。けどローレの奴は顔を破顔させていってくる。

 

「よろしく従者くん」


 とね。

これは新しく買ったポータブックで書きました。色々と親指シフトに手間取ったけどなんとか間に合いました。まあ、小さいけど流石はポメラのキングジム。打ちやすくはあります。これからはこれでいきますかね。

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