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昼休み、いつもの空き教室に集まって昼飯に興じてる僕と摂理、鈴鹿に秋徒、そしてクリス。話題はもちろん朝のアレだ。あれはクリス派の奴らがやってたんだしどういうことか教祖に聞くべきだろう。
「うーんそんなこと私に聞かれてもデスね……あれは私を慕う人たちの好意なんデスよ」
なんかニヤニヤしながら言ってるのが妙に腹たつな。絶対にこいつの指示だろ。それを摂理が言えば納得できる。けどクリスじゃ無理。こいつに純粋な心なんて微塵もないじゃん。打算しかないっしょ。
「で、なんであんなことさせたんだよ」
もう一回僕は同じことを聞く。するとクリスはニヤッと、そうニヤッとした感じで笑った。
「別におかしなことじゃないんじゃないデス? もう宣戦布告はしたんですし」
「宣戦布告って……それって前に日鞠ちゃんに言ったあれ?」
「そうデス」
摂理の問いに意気揚々クリスは言った。そんなクリスに秋徒がいうよ。
「でもお前と摂理って協力関係なんじゃなかったのか? 対日鞠でさ? 今日のアレだと摂理ともぶつかりそうだが?」
そんな秋徒の問いに摂理はウンウンと頭を縦にふる。そんな二人を見てクリスは別段普通に何気ない感じで口を開く。
「それも言ったデスよ。それはそれ、これはこれって」
「クリスちゃん〜〜〜!」
摂理は涙目になって机をバンバン叩いてる。けどクリスは聞く耳持たないようだ。
「摂理、私たち二人で一人程度の認識じゃダメなんデス。それじゃあ日鞠の牙城を崩せないと思わないデスか?」
「そんなこと言ったって……それでもクリスちゃんはいいよ。でも私が一人になったら一人分にもなれないよ」
そう言ってクリスは机に突っ伏す。すると秋徒が呆れたように言うよ。
「何言ってんだお前は。お前はもう一人じゃないだろ。信者いっぱいいるし、鈴鹿だっている。違うか?」
「違わない。違わない……かな?」
横に顔を向けて鈴鹿を見上げる。お茶をすすってた鈴鹿は別に何かいうことはない。けど一つ頷いた。
「そっか……私一人じゃない……みんな親切にしてくれるもんね」
「そうデス。奴らをうまく使うんデス。そういうことなら教えてあげるデスよ」
やめろよ、そういうの吹き込むのは……と言おうと思ったけど、何か摂理が目をキラキラさせてクリス見てるから何か言いづらい。せっかく自信つけれるかもしれないのにここで釘刺すのもな。
摂理は境遇的なこともあって自信持てないでいるから……どんなことでも自信につながるのなら……と思う。折角リアルに出てきたんだ。もっと楽しむためにも自信というのは必要だと思う。
てな訳で僕は鈴鹿に「頼むぞ」という視線だけ送っておいた。それを華麗にスルーする鈴鹿。そんなこんなしてるとガラッと教室の扉が開く。
「やあやあ皆、楽しいお昼を満喫してる?」
そんなことを言いながら入ってきたのは日鞠。近くの席について弁当を広げる。そして頂きますと静かに言って橋を動かす。
「それで、話って何かなスオウ?」
食べる合間にそう聞いてくる日鞠。皆いるけどいいのかな? そう思ってると日鞠が再び口を開く。
「もしかして私たちが狙われてるってことかな?」
その言葉に摂理がなぜかビクッと反応する。そして「あわわわえっとそれは……」とかしどろもどろしてる。
「LROで」
摂理が変な反応してるからそれを付け加えた日鞠。それであからさまに胸をなでおろす摂理。
「やっぱり知ってたか」
「どういうことだよ?」
秋徒の奴がそう言ってきたから昨日のことを話してやった。日鞠が普通に話してるんだ。別に隠すことでもないんだろう。
「そんなことが……確かにあり得る動きだな。どうするんだ日鞠?」
「それは勿論、来るのなら戦うよ。それだけ」
「それだけって勝算あるのか? お前以下のチームだからって関東ならかなりデカいぞ」
そういうものなのだろうか? チームに疎い僕にはよくわからない。
「侮ってなんてないよ。やるのなら全力でやる。いくら連合を組もうとも、私達は負けない」
日鞠のその声は静かで、でも確かに力がこもってて秋徒の奴はそれ以上何も言えなかった。そして僕は、別に伝えておきたかっただけなんで、これ以上言うこともなかった。それに日鞠はこうだしな。
それでいい。
次回も近々あげます。今はどう話を展開させていくか、その順番に悩んでるんですよね。リアルの方もそうだし、LROではスオウ達と日鞠の方とそれぞれ違いますしね。まあなんとかなるでしょう。ではでは。