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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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最後から最初の日

 除夜の鐘が鳴り響く。空は暗く沈み、昼間以上に冷える夜。僕たちは近所の神社にきてた。境内には沢山の人だかり。流石にこの時期は溢れかえってる。車椅子はちょっと視線を集めるし、ただでさえ摂理は容姿が容姿だけに視線を集めやすいから注目が。

 まあお陰で道が出来やすいのは楽でいいけどね。だけど、注目を浴びてるのも道が出来やすいのも、摂理だけのおかげじゃない。ラオウさんがいるからでもある。別の意味で注目され、そして引かれてる。車椅子が進みやすい空間が出来てるのはラオウさんに近づけない一般人が必至に押し合いしてるからでもある。

 まあ一般人はそうなるよね。そもそもシスターの格好が場違いだし。ここ神社だからね。宗教違いである。何故にここにシスターが? なんていう声が聞こえなくもないような……それにさっきからラオウさんの表情が険しいのも問題かもしれない。まあいつもこんな感じなんだけど、ちょっとピリピリしてると言うか、殺気を放ってるというか。

 神殺し……じゃなく仏殺しでもしそうな雰囲気醸し出してるよ。


「ラオウさん表情が険しいですよ? 気分悪いんですか?」

「いえ、神の使徒である私が神社で祈る事は許されるのだろうかと……しかしこの雰囲気……ワクワクしますね」


 ん? 実は結構楽しんでるのかな? けどそんな自分はシスターだからという葛藤も同時にしてるから、こんな険しい表情なのか。まあ楽しんでくれてるのなら良かったよ。


「神や仏とかバカみたいデスね。そんなの居るわけないデスよ。そもそも日本人は基本無宗教じゃなかったですか?」


 ちゃっかりとついてきてるクリスの奴がそんな事を言うよ。実際そろそろ帰ったほうがいいのでは? と促したんだけど、何故か居座ってるんだよね。観光じゃなかったのか? ホテルとか取ってあるんじゃないのだろうか? 

 でも断る理由もなかったし、何よりも摂理が嬉しそうだったからね。別に良いんだけど。あっ、ちなみに、初詣にはラオウさん以外、大人は来てません。大人な方々は家で晩酌しつつ年越しするほうがいいらしいです。

 てなわけでここに居るのは僕と摂理と日鞠と日鞠の妹と、秋徒に愛さん、そしてラオウさんとメカブとフフタルだ。でも妹はさっき中学の友達と合流してそっちに行ったから、実質六人だけどね。


「案外無宗教は少ないと思いますよ。基本仏教ですしね。ただ、世界と比べると関心がない方だとは思いますけどね。都合の良い神や仏様を頼りにしてるんですよ日本人は」

「日鞠……今からその仏に祈ろうとしてるのにその言い草はどうなんだよ」


 願い事叶えて貰えなくなるじゃん。まああんまり叶うなんて思ってもないけどさ。


「ごめんごめん」

「都合いいですね。まあクリスマスもバレンタインもハロウィンもやってる国デスしね。日本人はあんまり感情を表に出さないって言われてるけど、案外お祭り騒ぎは好きですよね」

「初詣はお祭り騒ぎとは違うと思うけどな。イベント事が多分好きなんだろう。それに区切りを付けたいとか、感じたいとかがあるんじゃないか? 何もしなかったらただの一日に変わりないし、だからこそ初詣で一年の始まりを確認するみたいなさ」

「これでまた一つ年を取るかと思うと憂鬱デスよ」


 クリスはそう言ってため息を吐く。その年……ってか年知らないけど、そこまで僕達と変わらなそうなのに、もうそんな事気にしてるのか。早過ぎだろ。


「クリスさん、日本ではため息を一つ付くと幸せが一つ逃げると言われてるんですよ」

「迷信デスねそれ。そんなので幸せが逃げるのなら、既に死んでますよ私」

「あらら……」


 愛さんはちょっと困ったような表情になった。そんな返しされるとは思ってなかったんだろう。無理もないね。そもそも神社とかと死とかね……気安く言うものじゃない。日本人は宗教は程々だけど、干渉には敏感なんだぞ。

 一応神社とか仏閣は神聖な物って刷り込みあるし、頂きますやご馳走様で命に感謝だってする。神頼みも平気でするし、パワースポットとか訳もなく人気だ。鳥居の模型とかおくだけで、ちょっと神様に悪いかなとか思っちゃったりもしてポイ捨てが減ったりもするんだぞ。

 日本人にとって宗教というのは毎日の様に祈りを捧げて感謝するものじゃなく、既に心に根付いてる物といったほうがしっくり来る。誰もが普段は神や仏なんか意識しちゃいない。けど、ふとしか習慣の中に宗教は形を変えて息づいてるんだと思う。

 だからまあ他の熱心な国に比べたら、日本人は信仰心が足らないように見えるのかもしれないけど、実は心で生きてるんだよって事だ。


「クリスちゃん。クリスちゃんが生きててくれてよかった。友達に成れたもんね」


 えへへ––と緩んだ顔をする摂理。それを見てクリスは顔をそむける。なんだ照れてるのか? 


「一緒にお祈りしよ」

「だから、神も仏もいないよ」

「居なくたっていいんだよ。私にはこの時間が一番大切だもん。友達と一緒に初詣に来て、お祈りする……夢だったんだ」


 チャリンチャリンとお賽銭が吸い込まれていく。きっと今、この賽銭箱には沢山のお金が入ってる––と思うのは邪心なんだろう。僕の心は中々に汚れてるようだ。


「じゅるる……」


 隣から変な音がすると思ったら、クリスの奴が涎を啜ってた。なんだこいつ、煩悩の塊なのか? こいつの隠そうとしない姿を見ると、僕なんてまだまだだなと思いました。取り敢えず煩悩はグッと堪えて貰って順番が来たから、今度は僕達が賽銭を投げ入れる。太い縄を揺らしてカラカラと鈴を鳴らす。

 二度手を叩いて目をつぶりお祈りを捧げた。


(一体何を願おうか? 去年が凄かったから、あれ以上があることなんてないだろうし、そう願う事もないような……)


 多分僕の人生の重大イベントは去年で終わったと思うんだ。後はきっと起伏が少ない感じで進んでいくだろう。そう思うと別段願うことがあるのか……ああいう事があったからか、こういう普通が大切に思える。

 だから今で十分幸せだ。


『だからまあなんだ。神様……平凡な毎日でいいから、こんな世界を維持してください』


 きっと願うこともない事だと思う。けどまあ自分自身の事なんてこんな物だ。いつからか平凡は退屈になってたけど、やっぱり普通でいられる事はかけがえない。その筈なんだよね。特に僕の様な奴にはさ。


「終わったか?」

「うん、きっと今年は良い一年になりそうな気がするよ。寝てた分の時間を取り戻さないと」

「そうだな」


 列から離れて、僕たちは境内を見て回ることに。そんなに大きくないけど、摂理にはどこも新鮮だろう。


「おみくじ、おみくじやりたい!」


 そんな摂理の言葉に従って僕たちは皆でおみくじを引いた。その結果は––


「末吉ってどうなのかな? かな?」

「私はこれデス」

「中吉ですね」

「俺も中吉だな」

「私は吉です。秋君に負けました」

「こんな物、私のインフィニットアートで書き換えてやる」


 みんなそれぞれの反応。ちなみにクリスは凶だ。言葉は中々に流暢だけど、字はまだ苦手なのかもしれない。


「いいんですかこれ?」

「僕よりはいいよ」

「スオウはなんだったの?」

「ん」


 僕は自分のおみくじを見せるよ。すると秋徒達も群がって同情の目を向けてくる。


「お前……大凶って……」

「凄い、本当にあるんですね」

「さ、流石スオウくんですよ。これこそスオウくんと言う感じです」

「スオウ……」

「あははははは! 大凶って! 大凶って!」


 メカブの奴はともかく一発殴るとして、ラオウさんも中々に酷いよ。流石僕だってどういうこと!? けどまあ自分でもそう思うけどね。


「だから引くの嫌だったんだ。どうせ分かってたしな」

「ふふ、スオウは大凶しか引かないもんね」

「どういう体質だよお前は。所で日鞠は何だったんだよ? いや、なんか予想は付くけど……」


 秋徒の奴、僕をちら見して言いやがった。僕がこんなんなら、日鞠の奴は……って事だろう。まあ僕と日鞠は大体反対だからね。つまりは……


「ふっふー、私はおみくじでは大吉しか引いたことないんだよね」

「やっぱお前等おかしいわ!」

「こいつと(スオウと)一緒(にするな!)(はしょうがないよ)」


 僕と日鞠の声が重なる。なんかニュアンス違ったけど……そりゃあ日鞠はいいよ。毎回大吉だもんな。こっちは大凶だぞ。てか、既に人生の大凶期間は過ぎたはずなのに、まだ大凶が出るってどういう事だよ。

 そう思ってるのは自分だけということか? まあだけどずっと大凶だからこれはこれでいつも通りということじゃね? と思えなくもないかもしれない。


「しかし大凶を毎回引くとは凄いですね。大吉を毎回引くより確率的には低いはずですよ」

「そんな事に感心されても……こっちは別に狙ってないですからね」

「日鞠ちゃんはなんだか納得できますけどね。幸せを引き寄せる感じしますもんね」

「え〜そうかな〜」

「僕はこいつに自分の幸福が吸われてるんじゃないかと思うんだけど……」


 そうしないと説明できなくないかな? いや、元々そんな幸福じゃなかったけど、こんな大凶引き続けて、隣に住んでる奴が大吉を引き続ける。これはもうそうとしか思えないだろ。愛さんに褒められて鼻高々な日鞠は、僕にこう言うよ。


「何言ってるのスオウ? スオウが不幸なのはずっとだよ。寧ろ幸せに出来るのは私だけみたいな? それに私の家族はずっと一緒に住んでるけど、大凶なんて引いたことないよ」

「うぐっ」

「寧ろ私の影響を受けても大凶を引き続けるスオウが流石としか言い様がないよね。その不幸っぷり只者じゃないよ」

「うるさい!」

「まさか、これもインフィニットアート!?」


 取り敢えずメカブの言葉は無視しとくとして、幸福の塊みたいな奴に言われると腹立つな。だからおみくじなんて引きたくなかったんだ。けど摂理の手前、断ると雰囲気悪くなるしね。どうせ僕と日鞠は結果わかってるんだから、こういう所に来たっておみくじなんてスルーするのが普通なんだ。


「でもほら、こういうのは書かれてることが重要なんですよ。大凶だからって、別に大した事は書かれてないかもしれません」


 愛さんは僕を気遣ってか、そんな事を言ってくれる。けど内容ね……大凶で大したこと無いってあるだろうか?


「なになに……大災厄呪の年。何が起きても貴方が幸福と思えばそれは幸福です。前向きに生きましょう。死んだら全てが終わりです」

「「「…………」」」


 おみくじを読んだら周りがお通夜みたいに……さすが大凶と言うべき内容ではある。このくらいでないと大凶とは呼べないよね。うんうん。てかメカブのヤツまでちょっと同情する目を向けて来てるのが地味に痛い。

 どうせなら笑えよ。その方がまだ救いになる。


「……僕死ぬの?」

「大丈夫だよスオウ。これまでも大凶だったけど、死んでないんだし、きっと少しは私が引っ張りあげられてるんだよ」

「日鞠はどうなんだよ?」

「私はね〜天蘭宝作の年だって。貴方の前には輝ける道があります。天から愛された貴方の道は全てが幸福へと続いてるでしょう。だって」

「破り捨てていいかそれ?」

「どうぞ。それでスオウの気が済むのならね」


 案外軽く渡してきた日鞠。まあ日鞠も毎回大吉だから飽き飽きしてるのかもしれない。けどどうやら周りはそれを許してくれないらしい。


「日鞠ちゃんもったいないですよ!」

「そうです。破り捨てるなんて神が怒りますよ」

「神じゃなくて仏様だよラオウさん。それに悪いのじゃなかったら結ぶ必要もないし、大丈夫だよ」


 あっさりとした感じでそう言う日鞠に、ラオウさんはシスターだからか言葉を続けるよ。


「貴方はきっと神や仏……この世界に選ばれた類の子ですよ。そんな貴方がないがしろしては行けません。愛を貴方は受けてるんです」

「それはありがたいけど、結構神様達は過保護なんですよね。そろそろ私は神離れする時期かなと。自分の欲しいものは自分で手に入れたいですから。だからこんなのは必要ないんです。甘えたくないですから。破っていいよスオウ」

「おう、それじゃあ遠慮なく」

「スオウくん!!」


 神離れとはなにか? 親離れ的な事か? 取り敢えずラオウさんの制止の声も聞かずにビリっと行ってやった。自分の分もまとめてね。


「あわわ……スオウ、結ばなくていいの? そんな事したら不幸がビックバンするよ」

「意味不明な事を言うなよ摂理。そもそも神が引かせた物を神に頼んで不幸を減らしてもらうって嫌じゃね? なら引かせるなよって言いたい。だから木に結ぶなんて事はしないんだよ。大丈夫大丈夫、こんなのただのお遊びだから」


 毎回大凶引いてたら、いちいち気にしてなんか居られないんだよ。けどやけに摂理はしゅんとした感じに成ってる。そしてポツリとこう言ったよ。


「折角一緒に買ったのに……」


 摂理はギュッと自分のおみくじを握りしめてる。そんな大切にするものでもないだろうに……


「コレってあの木に結べは良いデスか?」

「クリスちゃんも!?」

「だって私も凶デスからね。取り敢えず結んどきますよ〜」

「うう、思い出なのに」


 涙目に成ってる摂理に日鞠が近づいてじゃじゃーんとカメラを取り出した。


「思い出ならカメラにとっとこう。おみくじよりも鮮明だよ」

「う、うん!」


 バック持って来てると思ったらデカイ一眼レフカメラを持参してた日鞠。こいつの資金源は一体なんなのか……いや、確か親父さんの会社を立て直したのもこいつで、特別顧問とかに成ってたから、それの役員報酬とかかな?

 まあ他にも色々とやってそうではあるか。じゃないと家に設置されたカメラの数は説明出来ないしね。


「ふっふ〜ん、新型だよ。クリスマスプレゼントで貰ったんだ」

「悲しいな……」

「何が? 凄く羨ましいよ。微笑ましいと思うけどな」


 摂理は分かってないようだから説明してあげよう。


「親父さんの気持ちは微笑ましいよ。けどあの人は、摂理が純粋にカメラ好きだと思ってるんだよ。その目的を分かってない。こいつがなんでカメラに情熱を傾けてるのか……その訳を知らない。だから悲しいんだ」

「えっと……その矛先ってやっぱり……」

「そうスオウだよ。私はスオウを見守る為にカメラを買ってるからね」

「ドヤ顔で言うな。つまりは盗撮目的! 犯罪なんだよ!」

「これは愛だよ!」

「重いわボケ!」


 まあいくら言ってもこればっかりは治らないからな。日鞠の唯一の残念な部分かもしれない。そんなやりとりをしてると突然クリスの奴が勢い良く日鞠の肩を掴んで迫ってきた。


「も、もしかしてあの家に仕掛けてあったカメラって!」

「え? 気付いたの? 私だよ。スオウの事はいつでも見ておかないと危ないからね」

「そう……なんデスか……」


 何故かやけに肩を落としてるクリス。一体何なんだ? まあ別にカメラは今更だよ。取り敢えずそのご自慢の一眼レフで撮ってもらおうじゃないか。


「でもこれじゃあ日鞠ちゃんは入れませんね。三脚とかないんですか?」

「う〜んそれは持ってきてないな〜。けどまあ大丈夫ですよ私は」

「けど一緒に写らないと日鞠的にも意味ないんじゃないか?」

「う、うん……まあ」


 ちょっと歯切れ悪い感じの摂理。日鞠の事はちょっと苦手なのだろうか? まあ偶にそう言う人も居るよね。でも基本最初だけなんだけどな。


「あっ、会長……とええ?」


 人混みの中からそんな声が聞こえたと思ったら、見覚えのある奴が丁度良く現れた。地元の神社だし、知り合いが居てもおかしくないけど、こいつと出会うとは意外だな。生徒会の中でも大人しめだし、正月にわざわざ初詣に来るようなタイプじゃないと思ってたんだけど……


「わあ、綴君丁度良いとこに。暇ならカメラお願い」

「暇って言うか……待ち合わせが……」

「ああ、雨乃森先輩とかな?」

「ちょっ!? 大きな声でやめてください」


 え? 何それ? ちょっとサボってる間にそんな事になってるの? 雨乃森先輩といえば日鞠に次ぐ人気No.2じゃないか。何故に、風砂なんかと……そんな事を思って車椅子の影から見てると、ギロリと厳しい視線が向けられる。

 うわっ、やっぱり全然生徒会に顔出してないの怒ってるよアレ。生徒会のメンバーには会いたくなかったのに……


「相変わらず会長の知り合いは特殊ですね。直ぐに終わらせてくださいよ」

「うん、ありがとう」


 渋々しながらも摂理の頼みを聞いてくれる風砂。まあ生徒会のメンバーは何を置いても日鞠の指示には従うだろう。そんな奴等の集まりだ。だから気持ち悪いんだけどね。その中でも雨乃森先輩はマシだったのに……ほんと何で風砂なの? 


「それじゃあ行きますよ〜」


 風砂がそんな言葉を放って僕たちはなるべく中央に集まるよ。そして「はい、チーズ」の声で一気にカシャカシャと何枚も切れるシャッターの音がした。一眼レフは連写が普通なのかな? 取り敢えず写真を確かめる日鞠。

 そしてカメラ片手にその画面を皆にも見せる。ワイワイと少しの間盛り上がるよ。そんな様子をちょっと遠巻きに見る僕にクリスの奴が近づいてくる。そしてポツリとこういった。


「大凶、当たらないと良いデスね」

「……そっちもな」


 そう言うとズイッといきなり顔を近づけてくるクリス。金髪の髪が瞼に掛かりそうで、その奥の青い瞳に自分が映ってるのが見える。


「私は、これ以上何も失わないデスよ。何をしても……噛み締めとくと良いデス。今を」

「お前それってどういう……」

 

 その質問にクリスが応える前に摂理の奴が僕とクリスを呼ぶ。そんな声に金髪を振って歩き出す。クリスの服装はとっても地味だ。けど、地味だからこそ、その髪がとても映えてる。着物姿もちらほら見かけるけど、そんな着飾りもいいけど、純粋でそのままのクリスの髪に目を奪われてる人達もそこには居た。

 てか……やっぱめっちゃ目立ってるよね僕達。それでも、あそこは僕が手に入れた居場所でもある。だからそう……僕も失う気はない。


 第七百二十六話です。

 遅くなりました。

 次回は金曜日に上げますね。ではでは。

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