137
「面白い」
そういう風に妖精王は私をみていった。そしてそれに私はこう思った。
(とうとうか)
とね。私はどうやら妖精王に認識されたみたいだ。そんなネームドのキャラじゃないんだけど……やれやれだね。まあ私の存在感を思えば当然と言える。普段の地味で目立たない姿は仮の姿。
私はこんな超絶なイケメンにも「おもしれー女」と認識されてしまった。私は惚れないけど、こういう超絶なイケメンに惚れられるのも私のような「おもしれー女」の宿命ってやつだろう。
「くう!?」
容赦ない攻撃!? 私に興味がでてきたんじゃないの? なんで更に攻撃が熾烈になってるの? おもしれー女が目の前からいなくなっちゃうよ!? こっちはめっちゃ動いてるのに妖精王はほぼその場から動かない。
動かなくても済んでるってことなんだろう。更に変則的な物を妖精王は出してきた。それは小さな月?
(いや違う。泡?)
シャボン玉みたいなものだ。ふわふわと浮いてる。
(なにあれ?)
である。けどそんなふわふわしたシャボン玉が何なのかよりもそれよりもさっきからずっと過激な攻撃がきてるんだ。そんなふわふわとしたメルヘンなシャボン玉に気をつけてられないのが事実。
なにせものすごいスピードで迫ってきて、更にはどうやってるのかわからないが、光線が直角に曲がったりしてる。さらにいうと……
(この光線痛すぎるのよ!!)
痛覚のフィードバックには制限がある。いやあったはずだ。なのに……妖精王の攻撃は痛い。痛すぎるから、余計に怖く感じるんだ。私はほぼ避けるのを諦めてる。だってそんなことをするよりも攻撃をした方が得意だからだ。
なのに……痛すぎるから避けたくなる。私はMじゃなくSなんだなってはっきりとわかった。痛いのはやっぱり嫌だ。二の足が迷う。
それが致命的で決定的なミスとなって私の体をいくつも光線が貫いた。このレベルの戦闘での迷い……そして恐れは致命的なミスだった。私の覚悟のなさとか、適当な心持ちが出てしまった結果だ。
そして気づく。いつの間にかシャボン玉が目の前にある。そしてそれが目の前で弾けた。
次の瞬間鼻腔をくすぐって甘い香りが脳に届く。そして……瞬きしたらそこには全く別の光景が広がってた。




