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「アーシア!!」
僕はそう叫んでいた。けど……そに反応したのは知らないプレイヤーだった。
「別の女の名前を叫んでのセクハラ? 通報するわよ!」
バチーン!! ――と、僕は吹っ飛んだ。そんなつもりはなかったんだけど、どうやら僕の伸ばした手はその人の……うん、胸部に伸びてたようだ。これは仕方ない。受け入れよう。
むしろただの一撃で済んでむしろ良かったと言えるだろう。通報されても今のはおかしくなかった。まああの人も、現状を理解して僕の相手をしてる場合じゃないって思ったんだろう。
それは僕も同じだ。
「スオウ君! 大丈夫ですか?」
「ラオウさん……僕達は……」
「どうやら皆、妖精王にやられたみたいですね」
くっ……否定してほしかったが……やっぱりラオウさんはそんなことはしないよね。むしろ無理矢理にでも、現実を直視させようとするのがこの人だろう。だって現状から逃げても何も変わらない。
むしろ逃げ出すなんてこと許してくれなさそうだよね。一度は立ち向かわないとという考えだろう。それでも無理なら、許してくれそうだけど……
(いや、逃げるきはないけど……)
「ここにいたのね」
それはセラのやつだ。けどその隣にローレのやつの姿がない。あいつは比較的小さいからな。まだ見つけられてないのかも? でもセラなら僕達よりも先になんとしてでもローレを優先させそうだけど……
ここは地上の人種の国のゲートクリスタル前だ。つまりは僕達が月に侵攻する前の場所に戻った……ということになる。まあ月へのゲートはちょっと別のところに開いてるが、でもやられたときにここに戻されるのは想定内だ。
けど……
(まさか一斉にやられるとは……)
それは想定してなかった。月に侵攻した九割九分九厘の連中がやられたんだろう。そのせいで一斉にゲート周辺には人が溢れてしまった。そのせいでパーティーでも離れ離れに一時的になってる。
こっちはアーシアにローレ……それに――
「ラオウさん、メカブの奴は?」
「彼女は月です」
「は?」
え? 今なんていった? 月? なんで?




