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レビリオンテープで作った剣には麻痺が宿ってる。特殊な麻痺の特性だ。確実に数秒を得られる。その時間で僕には十分。初めての攻撃だったし、妖精王もこれには驚いただろう。実際当たってはなかった。けど、わずかでよかった。直撃じゃなくても……よかった。
だから僕は風を使って投げた剣の起動を変えて、その無駄に……そう無駄に広がった妖精王の眩しい輝く羽。それに僅かに触れた。もちろんだけど、あれだけうすそうなのに、傷一つつけやしない。でも……確かに当たったのは確かだ。
「つっ!?」
僅かな反応。でも……その動きが止まったのが僕にはわかった。充分だ!! 僕は針の代わりになる伝導率の良いアイテムを投げた。
それは手のひらの中で四・五本くらいは持てるくらいの円柱状の物体だ。雷帝武装の欠点として、小回りの効かなさがある。攻撃力というか? 突破力なら随一の雷帝武装。けどその扱いにくさはかなりのものだ。
けど炎よりも雷を選んでるのはそのスピードが僕好みだから……ってのがある。実は炎帝だって雷帝武装に劣らずの火力はある。けど……僕が好んで使わないのはそのスタイルの違いである。
雷帝武装にはスピードがある。けど炎帝の方は一撃の威力に力をいれてる。しかも広範囲にそれはおよぶ。方向性の違いなんだよね。雷帝武装は一体に対してその瞬間火力を叩き込む感じ。
炎帝武装はその高火力を広範囲に押し付ける感じだ。今の相手は妖精王一体。ならば、雷帝武装が最適だろう。それにこれまで何度も使ってきた雷帝武装だからこそ、改善策を用意してる。それこそがこの伝導率の良いアイテムだ。別に特別なものじゃない。
どっかの村にあった工芸品だ。綺麗だなっておもった。それがたまたまなんかとても伝導率がいい物でつくられてたってだけ。でもこれを使えば――
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
――回転しながらの一撃を叩き込む。本来の雷帝武装なら直線的でここからもう一度となると、スピードが完全に止るのを待つしかなかった。その後にもう一度動く……そうしないといけなかった。
けど今は違う。体の雷の率を上げて、そして周囲に投げた工芸品を感じる。そしてパリッ――としたその音とともに、僕はその工芸品のところに移動してた。移動速度もリセットされてる。運動エネルギーも完全に体から抜けてる。だからこそ……すぐにまた雷帝武装で動ける。
雷帝武装で体が電気となることを利用した電磁誘導を利用した強制的な移動によってこれはなりたつ。まさに一瞬でその工芸品のところに僕は飛べる。そしてこれを繰り返せば――雷帝武装で僕は何度だって跳べるんだ!




