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命改変プログラム  作者: 上松
前に進む為のyの解編
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 入ったスイーツ店はとても男では入りづらいような……そんな雰囲気の店だった。さすがにリアルではなさそうな、まさにファンタジーだから許される……というようなそんなポップでキュートというのだろうか? つまりはかわいさマシマシといったような店だった。


 リアルにももちろん、かわいいお店というのはあるだろう。僕はよく知らないが、そういう映え? を意識する店とかさ……きっとあるだろう。なにせ今は大承認欲求時代である。誰もがSNSをやってて、そこでのフォロワーが戦闘力であり、いいねの数で日々バトルをしてる……人たちもいると聞く。特に今の僕の年代の高校生たちとか、一番そういうのを激しくやってるらしい。

 僕はまったくしてないから知らないけど……女子はよくクラスでもフォローが増えたとか減ったとか、そんなのに一喜一憂してるところをよくみる。それに嫌な記憶を掘り起こすと、クラス内とか、友達同士でSNSトラブルなんてのが顕著になってるよね。


「なんでいいねしないんだよ!」

「既読スルーしたよね?」


 とかそんなことで? と思うようなことで女子はよくばとってる。まあ今はもっと平和になってるけど……きっと日鞠がうまくやってるんだろう。ニュースとかではSNSが原因で悲惨なことになるニュースが流れたりするが、僕が観測できる範囲ではSNSはもっと平和的に使われてると思う。


 そしてそんな女子たちに好評そうなのがこのカフェだ。周囲にも女性が多い。はっきり言って男だけでは回れ右をしてしまうだろうほどの女子率である。出てきた飲み物もリアルのまだ飲めそうでも映えを意識した……まだ常識の範疇に収まってたはずのものがここでは……もう常識がなくなってるといっていい。


 ゲームだからって好き勝手やりすぎだろうってくらいである。だってパフェにはお城が建ってたりするし、カフェラッテのミルクはまるで画面の液晶のように物語を紡いでる。さらにさらにいうと、生きてるカップとか……もうめちゃくちゃだよ。

 絶対にリアルではできないような、そんな無法がここにはある。なんか僕の所に運ばれてきたやつとか、めっちゃ毒々しい色で、タコの足? ゲソ? が紫のクリームから延びてバシンバシンとテーブルをたたいてますが?

 これは飲み物なの? それとも食べ物なの? 恐ろしい……いろんな恐ろしい敵を僕はそれなりに相手に戦ってきたと自負してるが……一番今目の前の飲み物が恐ろしいよ。


「これが映え?」


 僕は戦慄してる。

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