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命改変プログラム  作者: 上松
前に進む為のyの解編
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僕はレスティアの街を歩く。いつもプレイヤーとNPCが溢れて、活気ある街だ。綺麗で華やか……どこかしこにも花がある。広い広場にはいつも祭りなのか? ってくらいに露店とかでてるしね。

 飲食物を売ってるのはNPCが多い。きっとレスティアに移住してきたNPCなんだろう。プレイヤーは屋台とかを出してるのはすくない。ただ見えるようにウインドウを広げて、棒立ちしてたり……その体にタスキのようなのをかけて宣伝してたりしてる。


 それらの人たちはログアウトしてる状態なんだろう。でもその間にも資金を得たいから、売買できる設定にして、町中に立ったままログアウトしてるのだ。インベントリにあれば盗まれる……ということもないしね。

 取引できるのはプレイヤーだけ……になるが、実際羽振りはNPCよりもプレイヤーのほうがいいし、それでいいんだろう。こういう風に個人間の取引には規制とかないし、掘り出し物があったりもする。

 なにせ多種多様なスキルがあるLROだ。特殊なスキルでしか作れないなにか……とかあってもおかしくない。貴重なものとかスキルなら公開しない人だっているしね。だからその人からしか入手できないもの……というのがあったするかもしれない。

 だからこういう個人売買も馬鹿にはできない。けど今はこんな沢山の個人売買してる人たちを一人ひとりチェックする時間なんてない。僕は今待ち合わせをしてるのだ。だからそこに向かってる。


 既に月への侵攻と世界樹の奪還は大々的に宣言されてる。摂理が女王の椅子に座ってるんだし、隠す意味もないってことなんだろう。だから大々的に発表してるんだと思う。

 そうなるともちろんだけどLRO全体で次の侵攻に向けて皆が動いてる。だからこそ誰もが週末のために力を求めてる。アイテムとかもそうだろう。必要と思える物を買い足したりさ……きっと生産系の人たちは今や特需だろう。いや月の侵攻で沢山吐き出しただろうし、既に疲弊してるかもしれない。

 作れば作るほどに売れるが……もう作りたくないよ! って思ってるかもしれない。わかんないけど……


「お兄さん」


 そんな声が喧騒から聞こえた。まさか声をかけられるなんて……と思った。でもちょっと待て。今の声は「お兄さん」としかいってない。そして今この道に「お兄さん」と言われる男性がどれだけいる? 答えはいっぱいだ。

 つまりは僕じゃないな。うん。僕は止まらずに歩き続ける。


「ちょっとお兄さん、なんで無視するんですか?」


 なんか服を引っ張られた。どうやら僕だったらしい。てか押し売りか? そんなのは困るんですけど?

 風営法に引っかかるぞ。


「えっと間に合ってます」


 とりあえず断るのが正解だろう。なのですぐにそういった。でもフードを目深に被った怪しいその人は口元に笑みを見せてこうった。


「そんな事言わずに。これはとっておきの情報ですよ。スオウさん」




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