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「これは……まさか……」
月人……それに新たなタイプ生まれてる。それに俺達は遭遇した。世界樹の幹に沿って建てられてる建物の内部に入れた。詳細な内部の地図は受け取ってる。ここからは目標に向かって、いくつかのルートを進んでいくことになる。目標はある場所だ。そのルートの選定が俺達に課せられた任務。
どのルートが一番いいのか……そして敵の配置……世界樹の状況……それらを知らないといけない。そしてそれが次の一手のための重要な情報になるとあっては気合を入れてやるしかない。リア・レーゼの町中……そこにいたのは普通の月人だった。見た目的にはそのはずだった。
だが……世界樹に近い場所にいる月人は……ちょっと違う。
「どういう事……なんだ?」
「会話……してる?」
俺達には理解出来ない言葉……それを月人が話してるように感じる。いままでの月人は月人……と言ってるが、その行動に知性はなかった。モンスターとしか思えなかったはずだ。だから俺達プレイヤーは月人というモンスターと奴らを認識してる。
でももしかしたらこいつらって本当に「月の住人」ということなのか? モンスターではなく、月でのNPCがこいつら? 想像してみると、それってちょっと……いやかなり嫌ではある。だってもしもコイツラがNPCとして月を跋扈してるとしたら、拠点……とかにはしたくないよな。
話してるように聞こえるここの月人たちは、有る者は枝を組合わせたような身長よりも大きな杖をもってたり、ここにのこってたのだろうか? 布を頭からかぶってる奴らとかいる。服のように着るのではなく、かぶるのが奴らのファッションらしい。
「奴らが普通の月人と違うのか……確かめる?」
「いや、それは俺達の役目じゃない。俺達がやるのはルートの選定だ。影に潜んで進むぞ」
俺達が優先すべきことを忘れてはならない。確かにこごで変化をしてる月人の事はきになる。だが、下手にここで騒ぎを起こしては警戒を強めることになる。でもだからって不意打ちで倒したってコイツラがどう違うのかわからない。
だから戦うとなったら、一撃必殺ではだめだ。そうなると音とか衝撃とかでるわけで……周囲にも知られる可能性が高い。それはだめだ。許容できない。確かに変化してる月人は懸念材料だ。でもその「変わってる」という情報だけでも十分だろう。
一番大切なのは確実なルートを調べることだ。
「◯△✕」
「しっ」
見られてる? 月人の顔がこっちを向く。影に潜む俺達に冷や汗が流れる。