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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2642 前に進むためのXの問い編 1026

 女王の返還……それはつまりは会長が女王になってたのは一時的な何らかの処置……という事か。


(多分、月のシステムにアクセスするために?)


 その為には女王としての権限が必要だったのかもしれない。僕だって間接的に会長の力を借りてた。会長が残した紙切れ……それに残ってたコードを使って僕も月のシステムへと侵入したわけだし、きっと女王の権限を使って僕も……


(あれ? そうだっけ?)


 一体いつ会長は女王の権限を得たのか……あの一夜……月の侵攻が起こったあの一夜に会長は月へと連れ去られた。その後に僕はテア・レス・テレスの面々と共に月へと赴いた。そこにはあんまり時間的な開きがあったとは思えない。あの時、月では既に会長は女王であった? でないとおかしいことになるが……けど待てよ。


(あの受け取った紙。あれって紙だけど、本当は紙じゃないよな?)


 何を言ってるのかわからないかもしれないが、あくまでも全ては仮想空間の中で起こってることだ。つまりはいくらリアルに紙の感触やインクの匂いを感じたとしても……それはあくまでデータ。リアルでは眠ってる日鞠。けど、こっちではああやって当夜さんのもとにいたわけで……実際どのくらいで当夜さんとあったのかはわかんない。


 けど結局の所仮想空間なここなら、月のシステムの内部に入ったとて、会長ならあの紙を届ける事はできるような気がする。だってシステムの内部にいるんだ。いろいろと歪める事だって……ね。できそうじゃないか?


「私達の契約は完了したということですか?」

「ああ、違うか?」


 会長はこっちをみる。そして再び妖精王を見上げた。


「そうですね。そうかも知れません。セツリちゃんは、覚悟は出来た?」

「うん、私も私のやることをやるよ」

「そうだね。月を復活させたらきっと良いことある」

「うん」


 何やらセツリともあるようだ。僕達にはわからない会話が……いや、セツリはきっと当夜さんと会いたいと思ってるはずだ。まあそれならあの人……当夜さんがやって来れば良いはずだ。だってあの人はシステムの全てを知ってるはずだし、やれないはずはない。けど、あの人ひねくれてそうだからね。きっと自分から会いに来る気はないんだろう。

 でも、きっとセツリが向かう分には拒否なんてしないと思う。だからきっとセツリは当夜さんの元へ向かう覚悟をしたってところか。そしてその方法を会長は教えた。それがきっとこの月関連なんだろう。

 そもそも月のシステムの奥にいたんだから、月をどうにかしたら当夜さんの元へ行けるというのも納得はできる。実際、それがゲームに組みこれてる……ってことはないだろう。だってあの人は登場人物じゃなく、裏方だ。でも……会長なら……きっとコードで何かをしこめるはずだ。

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