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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2634 前に進むためのXの問い編 1018

「素晴らしい。彼女はよくやってくれたようだな」


 彼女? その言葉が意味する人物……それには一人しか心当たりはない。そう、『会長』だ。つまりは日鞠。あいつがこれを? なんのために? でも妖精王と接触したのは確実で、あいつが自分の意思なのか……それとも強制なのかは知らないが、月に囚われたのは事実。

 でも……実際あいつがただ囚われただけなんて思えないし、あいつはなんか女王? になってるし、ただこの妖精王の思惑につきあわさせられてる……ってだけじゃないような気はしてる。

 あいつはそんなただ助けを待つお姫様体質な女じゃない。俺がしってる限り、日鞠という女は英雄とかヒーローとか……そんなふうにいって良い唯一の女だ。そんな会長が今や人類の敵となってる月の手助けをしてる? 

 そんなのは信じられることじゃない。なにかきっとある。


『早く連れ戻せスオウ」


 俺はそんな風に呟く。そして、槍を抜いた。


「なんのつもりだ?」

「アギト君……その考え、賛成です」


 妖精王が呆れたようにそういった。そして俺の行動にリルレットちゃんやエイル、アイリとかメカブのやつは困惑してる。でも……真っ先に賛同してくれたのはオウラさんだった。流石彼女は鼻が効く。


 今やこいつ……妖精王は僕達に向けてその力を隠そうとしてないぞ。セラはただメイドらしく直立不動で微動だにしてないからその意思は見えない。ローレの奴は面倒そうにやれやれしてる。

 でもアーシアを確保してくれてるから、彼女が暴走することはないだろう。それに、ローレがアーシアを見てくれてるのなら安心だ。なんやかんやあいつはアホみたいに強い。どれだけの隠し玉を持ってるのかもわからないような……そんなやつだ。

 だから信用はできない。でも、アーシアの事大切に思ってるようだし、そこは信頼できるだろう。俺達の事を助ける……なんて思わないが、アーシアの事は確実に守るだろう。それでいい。アーシアは俺達プレイヤーと違ってNPCだ。

 死んでも復活できる存在じゃない。だから一番強いであろうローレが傍にいて守ってくれてれば安心できる。それにそれでもローレは動けるしな。あいつは召喚士だ。だからあいつ自身が動かなくても、あいつが召喚した存在なら勝手に動ける。まあ召喚してないけど……光の精霊はどうした? 出してなかったか? 


「今の私に立ち向かうのは感心できないな。なにせ今は私は気分がいい」


 ゆっくりと……俺達と同じ環にいたはずの妖精王が浮いていく。それは明確にこれからはそこにはいない……といってるようなものだ。さっきまでは楽しく? なのかは知らないが談笑するような感じだったのかもしれないが、今からは再び敵対する仲だと……それを選択するのか? と妖精王は俺達に圧をかけながら言ってくる。


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