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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2631 前に進むためのXの問い編 1015

「アギト君、あれを!」


 それはオウラさんの声。町が消えて、現れた3つの塔。それが一体何なのかわかってなかったが、その塔がなんか青く光ってる。それは月の光……なのかもしれない。それが塔を青く染め上げて、何かが起きようとしてる。


「おい! あれはなんだ!!」


 俺は胸ぐらを掴む勢いで妖精王にそう詰め寄った。だって明らかになんかやばい。誰もがなんかやばいことが起きようとしてる……それをあれを見たら感じるはずだ。でも……妖精王はまるで自分には関係ないみたいにこう言いやがった。


「さあな」


 さあな? さあなだと? こいつ戦う気はなさそうだが、一発ぶん殴っていいか? だってさあなはない。だってそうだろう。こいつはこの地上と月……その戦いのラスボスのはずだ。いや、まだわからないけど……ぽっとでのこの月に封印されてる化け物とか怪物とかがいなかったら、きっとこの妖精王がラスボスになるだろう。

 いや、ありそうだけど……なんか考えて見たらありそうだなって思った。今の所、月に封印された言い伝えとかは聞いたことない。けど……だ。この年まで色んなゲームに漫画……そんなサブカルチャーに触れてきた俺の経験からすると、月に実はとんでもない化け物が封印されてました――というのは結構よくある。

 そんな結構よくある事をLROがやるのか? という懸念はあるが……でもLROは結構お約束……といえるものはキッチリとしてる印象がある。ならば……である。ならば……ありえそう。

 でもこいつのこの反応がおかしいのは変わらないけど……だって今の所、月の親玉というか? 黒幕は間違いなくこいつだ。だってセツリを玉座に座らせて月の城を復活させたが、実質的に月の侵攻を指示してたのはこいつだ。

 だってセツリがそう言ってた。そもそもがセツリは別に女王になって、地上と敵対する理由とかないし。そういう悪役ムーブが好きなやつが月の玉座に座ったのなら、もっとノリノリで月の女王という立場をやったのかもしれない。そしてノリノリで地上の侵攻だって積極的にやったのかも。


 でもセツリはそうじゃなかった。だから妖精王が黒幕なのは事実で……それならば、この塔のことだって……知らないなんて言わせないぜ。「さあな」――で許すわけないだろう。


「お前があれを作り出して動かしてるんだろう! 何をしようとしてるのか知らないが、今すぐに止めろ!」

「ふっ」


 なんかとてもこっちを小馬鹿にしたふうに妖精王は笑った。カチン……である。こいつは俺の槍の味を知ったほうが良さそうだ。そう思ってスキルの光が俺の背中の槍に広がる。けど続いて妖精王はこういった。


「いや、ほんとあれはなんだ? 我は知らん」


 きっぱりはっきり、てか自分も困ってます……みたいな感じでそう言われてしまった。それがなんか……なんかマジっぽかった。


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