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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2629 前に進むためのXの問い編 1013

 その宣言、そのシステムの発言は誰しもに通知された。このLROをやってる全プレイヤーだ。そこに例外はない。今入ってようと、入ってなくても、通知として表示される。


 そこには今まさに強大なダンジョンボスに挑むプレイヤーたちもいた。彼らの後衛は前衛のためにいつだって回復薬を出せるようにウインドウを周囲に出して準備してた。インベントリも整理して、いつだってタップ一つで出せる準備は万端だ。


(ここだ!!)


 ボスの強力な範囲攻撃。地面が光ったかと思ったら、周囲の地面から広範囲にトゲが出てきた。それによって前衛の人たちのHPが大きく削られた。このままでは前衛が崩れてなしくずし的に敗北……となってしまうだろう。それは今までと同じパターンだ。

 既にこのボスに挑んでるのは五回目だった。最初はなすすべもなくやられた。二回目、三回目はボスの手の内を引き出すために頑張った。それで四回目は倒しに行った。でもぎりぎり駄目だった。

 だからこそ今回こそは……という意気込みがみんなあった。実際、これはここのボスの最後の悪あがきだ。範囲攻撃の後にラッシュをかけて前衛を砕く。さっきもそうだった。だからここを超えれば勝機はプレイヤー側にある。

 その為の準備は万端。ボスのラッシュがある前にみんなの回復を! 


「させな――」


ポロン――


『この時を持って、月が天に置き換わります。ふせぐには星の契約を更新してください。これにはそれぞれの種の宝具が必要です』


――出てきた通知が回復薬を取り出そうとしてた彼の指を遮った。普通に端っこのバツ印を押せばいいんだけど、忘れては行けないのは今は一刻を争う戦闘中である。それにこれは予想外の事。軽く彼はパニックした。

 でもLROはなるべくユーザーフレンドリーである。だからそんなに長く表示されたりしない。でも戦闘中は一秒が大事だったりする。その一秒が命運を左右したり……つまりは……たった数秒……その遅延が彼らの敗北を決定づけたんだ。


こんな事は稀だったかもしれない。でも迷惑を被った人たちはそれなりにいただろう。でもそれ以上に、謎のメッセージの意味を求めて、そして月のイベントはまだ終わりではないと……そうプレイヤーたちは思った。

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