表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2621/2706

2609 前に進むためのXの問い編 993

 もしもLROのコードに対する理解度を数字で表すとなると、マックスが10だとすると、きっと一番高いのは勿論だけど当夜さんの10だろう。その後に続くのは日鞠でどうなんだろう? 7とか? それに対して僕は3……いや、2くらいだと思う。

 そんな僕が当夜さんが直々に施したコードになにかできる? ちょっと考えられない。全く見えないのは実際かなり不安にはなる。だって目を開けてる感覚はあるのに真っ暗だからな。脳がバグるというか? 理解できないことに人は恐怖を感じる。

 だから自分の心拍数が上がってるのがわかる。


(落ち着け。落ち着け自分。ここに危険はない)


 これはただの戯れみたいなのだ。別に僕の視界を奪ったとて、当夜さんが僕をどうしよう……とかいう気はないだろう。そもそもが今はセツリは僕の家に住んでるのだ。僕になにかあったら、困るのはセツリだ。

 妹を困らせるようなことはしないだろう。危険はないと言い聞かせて心を落ち着かせる。


 まあ実際、当夜さんが僕に対してどう思ってるのか? はわかんない。でもきっと大丈夫。そもそも勝手に託したのも当夜さんなのだ。


「大丈夫だよスオウ」


 耳元で震える空気を感じる。吐息がかかる。それに……重なる手。きっと僕を安心させるためだろう。日鞠の暖かさを感じる。それだけで安心感が上がる。


「きっとできるよ」

「お前は、僕に期待しすぎ何だよ」


 僕は常々に思ってることをいった。僕は日鞠とは違う。突出した頭の良さとかないんだ。僕はなんとか平均にいれるくらいの頭でしかない。それに対して日鞠も……そして当夜さんだって間違いなく『天才』だろう。

 そんな日鞠にできるって言われても……いや日鞠だから根拠がないとは思えないけどさ。そもそもまだ何も『見え』てもない。でも僕の言葉を聞いても、日鞠「ふふ」っていうだけだ。きっと笑ってる。その信頼に曇りはないんだろう。

 その期待に応えるのがどれだけたいへんか。


「外の目に頼る必要ないんだよ。そもそも見る必要なんてない。わたしたちはちゃんと受け取ってる。そのデータを。だからこそ、私達はその影響をLROで受けるんだよ」


 なるほど……確かにそれはそうだ。僕がこうなってるも、そのこうなるコードを受け取ってるから。システムに介入していじってるからだろう。つまりはすでに僕はそれを知ってることになる。確かに外を見る必要はない。見るのは……中だ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ