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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2601 前に進む為のxの問い編 985

「スオウはちょっと混同してるようだね」

「どういうことだ?」


 再び日鞠は飲み物を口に含む。僕もそれに倣って美味しいジュースを口に含んだ。乾いた喉を潤す爽やかな味が口の中に広がった。僕はその時チラッと当夜さんをみた。彼はずっと我関せずだ。

 するとコトン――という音が聞こえてきて、それで意識を日鞠へと戻した。


「LROと思考間ネットワークは別物だよって事」

「それって……ネットワーク上に組まれた世界とネットワーク自体は違うって事?」

「流石現代っ子」

「いやお前もだろ」


 もう生まれた時からインターネットに触れてきた世代だぞ。色々とネットリテラシーというのは小学校くらいの時から、色々と教育はあった。まあそれが本当に有効に作用してるのか? は世間を見てもわからない。

 だってそういう教育が始まった今でも定期的にバカを自慢しては人生を終了させてる奴らがいるからだ。なんであんなことをするのか……は理解に苦しむ。自分から進んで人生をハードモード……いや、ハードモードならまだましだといえる。

 本当の意味で人生を終了することになる人達だっているだろう。実際、そこまではわからない。本当に人生が終わったのか……それを知ることは結局ネット越しの第三者ではわからないからだ。

 でも……明るい未来じゃない事は確かだ。一度のバカ……軽い気持ちでやった事……それがネット上で炎上して拡散されて……そしてそれは一生消える事はない。それをやるやつが案外いるってのがね信じられないよ。

 けど今はそんなことではない。僕も日鞠もそんな事は絶対にやらないし?


「そう、つまりはLROは思考間ネットワーク上にあるけど、思考間ネットワークはLROが全部じゃない。ネットワークって聞いてスオウは何を思い浮かべる?」

「それはほら、動画配信とか、ネットニュースとかそれこそ連絡手段とか?」

「そうだよね。それらもネットワークにふくまれてる。今や、ネットワーク上でなんでもできる時代だよ」

「そうだな」


 本当にネットワーク上でなんでもできる。もしも……もしもLROがこのリアルを模倣してたら……もしかしたらリアルで生きなくてもネットワークで生活とかも完結出来たりしたかも? その場合は肉体の方はどこかで永遠に眠らされることになるんだろうか? 沢山の管に繋がれてそれで栄養だけを送られて……とか?


(どんなディストピアだよ……)


 自分の想像にそんな風に心の中で突っ込んでしまったよ。

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