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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2585 前に進むためのXの問い編 969

 僕はシステムの深い場所に落ちた。ふわっとした感覚で落下して行く感覚があった。深淵は真っ暗でどこが底なんかわかんなかったが、感覚があった。僕はくるっと体を回転させて頭から落ちてたのを反転させて足を伸ばす。すると底の感触があった。


 うまく僕は着地する。まあかなり落ちたような気がするが、そこに落下エネルギーとかはなかった。ダン! というよりも――タン――という感じで降り立てた。衝撃はなかった。

 僕はこの暗闇で見える僅かなコードに手を伸ばす。そしてそれを指でなぞるようにすると……


「これは……」


 この場所の様相が一変する。真っ暗の深淵だったのに、白い空間に変わった。空間というか? なんか廊下のような? 白い無機質な廊下。この廊下はどこまでも続いてるように見える。とりあえず、僕は壁のコードを確認してデータを引っ張り上げる。そこによってこの場所の構造をしるのだ。

 反則? いやいや、ここまで来た相手のことを想定してるのなら、むしろこれはして当たり前だと思う。むしろそれをやらないとここを進んじゃいけないんじゃない? できることはやらないとだろう。

 そんなところで出し惜しみなんてしてたら、後悔することになるかもしれない。なので僕はコードをハッキングして地図を取り出す。とても簡易的なものだけど……そもそもがここもそんな複雑ではないようだ。


 地図で見てもまっすぐになってるだけ。僕は先を見据える。すると……だ。


 ザザ……ザザ


 ――と何かが現れる。その背中を見て僕は思わず叫んだ。


「日鞠!」


 僕は追いかける。でも、その背中はある程度進むと消えてしまう。でも……消えた場所まで来たら、この場所が変化してた。それは十字路になってたんだ。さっきまで確かに真っ直ぐでしかなかったはずなのに、この場所はいつの間にか十字路になってた。


 僕は来た道以外の三箇所をみる。すると左側にさっきと同じように日鞠の背中が見えた。僕は出し惜しみなんてしない。なので速攻で風帝武装をまとってうごいた。でも……やっぱり追いつくことはできない。いや正確にはおいつたら消えてしまうんだ。これは何回やっても同じだった。


「これはこのままじゃだめだな」


 なにかもっと違うアプローチが必要だ。むしろ追いつく必要はないんじゃないか? 追いかけるだけでどこに行くかついていく。その先に何かがあるかもしれない。


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