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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2583 前に進む為のxの問い編 968

 隣で妖精王とセラがバチバチとやってる間、僕は会長が残したコードを解析してた。アーシアから始まったあの変な踊りがこの立方体の様に見えるコードの起点を教えてくれた。本当になんでアレでこれが出て来たの……それだけは謎だ。


 まさか会長が僕がアーシアを連れてくることを見越して、更にはアーシアの行動も見越して、そんなコードを仕込んでた? いやいやいや……僕は会長の優秀さや天才さをわかってるが、流石に……ね。

 まあアーシアは会長にも懐いてたし、そこそこちゃんとかかわってはいたと思う。そもそもが会長……というか日鞠が面倒見めっちゃいい奴だし。あいつは目についた全ての人を幸せにしないと気が済まないのか? っていう感じの奴だからな。

 自分に出来ることはなんでもしてあげたくなる……みたいにね。それが100%善意なんだから恐ろしい。僕はもう日鞠がそういう奴……とわかってるが、実際いきなり自分に良くしてくれたりしたら怖いと思う。

 初対面とかならなおさらだろう。でもそこらへん日鞠には関係ない。困ってたら助ける――なのだ。だからきっと僕なんかとは比べ物にならないくらいにあいつには知り合いが多いんだろう。


 いや、そんなことはどうでもいいか。なにせこれまでで日鞠の人となりとか散々語ってきたと思う。実際命の価値に上下なんてない……とか言われてるが、もしも僕と日鞠の命、どっちを優先するべきか……となったら、僕自身が日鞠だと選ぶ。

 それは僕が僕自身で自分の命よりも日鞠の方が価値が高い……と思ってるからだ。だから僕自身が選択する。自分のこの命を懸けてでも……日鞠を連れ戻して見せる……って。


 コードの先が見えない。続いてるのはわかる。けど……この先はもっと深淵だ。きっと本来なら祝福があっても改変する事が出来ない場所。祝福にだって当然だけど制限はある。いくらコードを弄れる力だとしても、誰もがそれをやっちゃうとハチャメチャになってしまうからだ。だから基本的に祝福でいじれるコードはゲーム部分だけだ。勿論だけどシステムのウインドウからログアウトを消す……なんて出来ない。


 けど僕の直感が言っている。この先は……そういう部分なんだと。本当ならそれこそ防壁とか鍵が必要な部分だと思う。運営の人たちがいつも自分のパソコンに入力して仕事を始めるために必要なそれだ。


 もちろんだけど僕はそんなのは持ってない。確かに運営側に知り合いはいるが、そんなのを教えてもらってるはずはない。あくまでも僕は一プレイヤーだ。だから本来なら、この先に行けるはずはない。

 でも……


(行けるんだなこれが……)


 なぜか行けそうだ。きっとその種はこのコードにありそうだけど……でもこの先に会長が……日鞠がいるのなら、躊躇う理由なんてない!


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