2580 前に進む為のxの問い編 965
「はっ許す? 片腹痛いな。調子に乗った貴様らが我らから何を奪っていった? 許すのはそちらではない。こちら側だよ」
バチバチバチ……妖精王とセラの間にそんな風な火花が散ってるようにみえる。まあ色々とあるのはわかる。そういう設定でしょ? はいはい――だ。やっぱり何もなかったら物語として成り立たないもんね。
過去には実はこんなことがあったんです……でももう人の世ではそれは失われてました……は色々な所で使われてる手法だ。だから妖精王の言い分もきっと正しいんだろう。そして現代の私達が割を食うことで、物語はすすむっていうね。
もしもリアルでこんなことが起こるのなら、迷惑でしかない。だって過去の出来事なんて現代に生きてる私達には関係ない。そう切り捨てることだってできる。てかきっとそんな文句が出る。
でもLROでは別に私は文句はない。だってここはゲームだからだ。寧ろどんどん来いって感じ。ゲームの世界が万年平和だと何の冒険も物語も生まれないじゃんね。だからリアルならなんでこのタイミングで……と思うだろうが、ゲームならよっしゃー! だ。
「でもでも、なんで会長ーなの? 会長は妖精じゃないよ」
確かにそうだね。アーシアが無邪気にいったその言葉、私はストンと納得した。そもそもが最初からおかしいよね? 最初というのはセツリちゃんが女王に座った時からだ。だってセツリちゃんも妖精じゃない。けどそれはセツリちゃんから戦いの中で? なんか月のダンスを習得したから……みたいなのを聞いて、そういう条件があるのか~って感じだった。
それに月が復活するには女王の存在が必要だったんだろうって思ったしね。それにセツリちゃんは女王になったのに別に月にはそこまで積極的に関わってなかった。きっと本当の女王って訳じゃないんだろうって思ってたから、妖精でもない彼女でもいいのかなって? けどその後に妖精王が「本物」として据えようとしてるのが人である会長だ。
あれ? じゃん。本当に妖精の国にしたいのなら、女王は妖精じゃないとダメだろう。なんで一番上に妖精じゃない奴がつくんだ? おかしいよね?
「確かに彼女は妖精じゃない。だが、彼女なら妖精にだってなれるだろう」
「あなた、そんなバカなことを!」
私の光の精霊が飛び出してそういう。彼女は妖精から精霊へと至った英雄だからね。けど妖精王は何やら悲しそうに彼女をみてこういった。
「ならばあなたがその椅子に座ってくれますか?」
――とね。