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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2572 前に進む為のxの問い編 957

(あわわわわ……手を出すなよセラ!? てか早く逃げなさいアーシア!)


 僕はそんな心境だった。セラの奴は塩対応がデフォルトで、僕に対してはすぐに手を出してくる。実際LROでは手を出されても仲間なら痛いわけでも、ダメージあるわけでもない。ただ反射的に「いた!?」とかいうし、リアルとは違って吹っ飛んだりする。流石にマンガみたいに壁にめり込んだり人型にかたどられたりはしないけどね。

 だからきっとそこら辺セラだってわかってやってるんだろう。リアルでも簡単に手を出す奴ならやばいからね。まあその人の癖がとっさに出てる……とかならなんの言い訳もできないが。

 実際、リアルでの癖とかはLROでも自然と出てしまうものだ。癖って本人がそれが癖とは認識してないのが多いから、知らず知らず出てしまう……って感じだからだ。


 まあ流石にセラがリアルでも簡単に手を出す奴……とは思いたくない。そこら辺はちゃんと理性が働いてると思いたいよね。思いたいが……実際LROだからといってスパーン! とセラならアーシア相手にもやっちゃいそうというか? そんな疑惑がないわけじゃない。


「これをやればいいの?」

「うん!」


 僕もローレも心配してたけど、どうやらセラは思ったよりも優しかったみたいだ。けどまさかあそこまでやるとは……


「こうっやてこう!」

「こうですか?」


 なんとセラの奴がアーシアと一緒に変な踊りをしてる。いやいや、そこまでする必要は……ないよね? え? 本当にあの踊りが会長のコードを読み解くのに必要……なのか? 


「ほら、ローレちゃんも!」

「ローレ様」

「ええ……私……も」


 ローレも流石にアーシアだけなら断っていただろう。だってローレってプライド高そうだし、あんな変な踊りローレはやりそうにない。けど……流石にセラにまで言われたら……ね。

 なんか硬い表情……いやあれはもう鉄仮面だろう。きっとセラはあの不思議な踊りを踊るためにその心を殺してるんだろう。そこまでやるなら踊らないといいのに……と思うが、きっとアーシアのウルウルとする目をされるのが嫌だったんだろう。まあわかる。

 アーシアの目は大きい。それにとても綺麗な目をしてる。そんな目が涙いっぱいになるのはびっくりするからな。あれは罪悪感凄い。


「ローレ様」


 もう一度、セラがローレを呼んだ。その声は別にさっきと変わらない。感情がないセラの声。でも、その声にローレは何かを感じ取ったんだろう。なにせローレとセラは付き合い長そうだしね。だから僕なんかよりもきっとセラの事をわかってるだろう。だからか、渋々といった感じでローレの奴もその不思議な踊りに加わってしまった。

 一体何をやってるんだろう? 思わず近くの妖精王と視線をかわしてしまった。

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