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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2569 前に進む為のxの問い編 954

 弱音を見せたはいいが、事実としてローレ達にはコードを『見る』――事はできない。それは変わらない。それはどうしようもないことだ。祝福を得ないと、この世界の真の姿と言えるコードを見ることはできないようになってるからだ。

 じゃあ意味ないじゃん……と思うかもしれないが、心境の変化……というのは大きいものだ。僕は焦ってた。きっとこのまま日鞠が戻ってこなかったらと……怖くなってたんだろう。

 そんな事はない……あいつなんだからケロッと返ってくる……そう信じてた。いや、思い込もうとしてた。きっとこんな心境もあったと思う。僕は誰よりも日鞠が凄い奴だとしってる。

 信者たちはいやいや――というだろう。だって普段は僕は日鞠をそんな誉めそやすみたいな事、しないからね。いつもSNSで『今日の日鞠ちゃん談義』とかしないし?

 信者たちは何かにつけて日鞠を誉めそやすことをやってるが、僕はそんなことはしない。だから信者からしたら僕は反・日鞠派みたいに見えるのかもしれない。でも違うから。僕は一番付き合い長いんだ。

 だから誰よりも日鞠の事を……その能力をわかってる。日鞠の事……絶対に世界で一番信頼してるという自負が僕にはある。だからこそ、そんな日鞠が失敗したとしたら、それを僕が肩代わりして何かできるのかって……日鞠にできなかったことを僕にできるのか……って、そう思ってしまう。


「私達にはコードは見えないから、状況を説明しなさい」


 僕はローレに言われて、とりあえず今の状況を簡潔に説明した。まあ簡潔……といってもそもそもが僕がこのコードを解読できない……ってだけなんだけど……


「コードってプログラムよね? それが読めないって事? 同じ言語なら普通は読めるでしょう?」


 セラの奴がそんな風にいってくる。なんか今の言い方、セラはリアルでプログラムを使う仕事とかしてるのか? と思う様な発言だった。プログラムわかってますよ……的なニュアンスを感じた。とりあえずわかってる人がいるのならありがたい。だってコードの事って周りに話せるような人って実際いないしね。

 僕の周囲にプログラムを出来る奴なんていないのだ。


「コード事態はこれまでと変わってる訳じゃない。ただ形が違うというか?」

「形? どういうこと? プログラムの形式とか、書き方がかわったとか?」

「そういう次元じゃない。普通コードは上から下に綴っていくだろう?」

「……そうね」


 それはどんな言語でも変わらないだろう。縦書きのプログラムとかない。けど今回この紙に綴られたコードはその常識をひっくり返してるといっていい。


「ここに書かれたコードは縦と横が組み合わせさって立体的になってる。いうなれば長方形のブロックにコードが綴られてるような……そんな感じなんだ」

「……は?」


 僕のその言葉にセラが今まで見せたことないような呆けたような表情をしてる。


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