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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2566 前に進む為のxの問い編 951

「ふっ……とってみろよ」


 せっかく僕がお願いしたのに、妖精王はそんな事をいってきた。ムカッときた僕はパチッ――と小さな静電気が鳴ったような音を鳴らし、一瞬で移動してその紙を奪い去った。軽く握ってただけだったから、紙は破れることなく妖精王の手から抜けた。


「ほら、やってやったぞ」


 僕は今度は確かに言ってやった。けど妖精王は別に悔しがるなんて事はなかった。むしろ「あはははは! あっぱれだ」――といか言ってこっちに拍手を送ってくる。なんだこいつ? こういうキャラだったのか? とりあえず僕は会長が置いて行った紙をみる。確かに普通に見たらただの白紙の紙だ。でも祝福のコードを見る目にしてみると……そこにはびっしりとコードが確かにつづられてた。


 でも問題が起こる。


「どうしたの? コードは見えたんでしょ?」


 ローレの奴が止まった僕にそう言ってくる。そしてさらに楽しそうに妖精王もこういった。


「わからない……のではないか?」


 ぴくッと耳が反応したかもしれない。一応僕は冷静に、周囲の言葉よりもこの紙に書かれたコードに集中するのに意識をもっていく。だってこれを読み取れるのは『僕』しかいないのだ。とういうことは、コードを書いておいて行ったという事はこれは僕に対してのメッセージのはずだ。だから……わからない? で済ませていいことじゃない。

 僕がわからないと、誰もわからない。それに……


(これは会長が……いや日鞠が僕を信じて残してくれたはずだ)


 それをわからない? あいつのことだ。僕が全く分からないようなものを残すはずがない。だって日鞠はそういう奴だからだ。確かに日鞠は僕よりも頭が断然いい。それは確かだ。

 だからあいつ基準で作ってしまった? それなら僕には解けない可能性はある。そこらの天才みたいな奴ならそれもあると思う。だって普通は自分が基準になるから、自分ができる事は相手もできるだろう……と思ってしまうもの。

 優秀な人ほど人よりもできることがおおくなるし、手際もよくなるもので、そうなると他者がこんなこともできないの? と思うのも仕方ないと思う。だって自分が基準になってしまうから。

 それは優秀な人が傲慢とかじゃなく、仕方ない事なんだろう。自分を基準にしてしまうのは自分自身が一番の指標なのは誰もがそうだからだ。でも日鞠はそこら辺も気を配ってる。なんだって出来る奴だけど、自分自身を基準にしないのも日鞠という奴なんだ。

 だから僕と自分の差だっでちゃんと理解してるのが日鞠だ。なのでこれだって僕のレベルで書かれてるはず。僕は周囲の声を無視してとりあえずこの紙に集中しまくる。

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