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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2565 前に進むためのXの問い編 950

「そうだな……そういえば」


 ガサゴソ、と妖精王はうっすい自身の服の中を探る。いや、妖精王はそれこそ本当にピッチピチの服だ。それでも絵になるほどに見栄えが良いのは一重に妖精王がとてもイケメンだからだ。

 このLROにはイケメンが多い。だってクリエイトできるんだから、そうなると男ならせっかくなら格好良くイケメンにするし、女なら美人にするだろう。だって自分の理想がLROでは叶えることができるんだからそれをしないのは損というもの。

 だからLROにはとうぜんだけど美男美女が多い。溢れてるといっていい。それかクリーチャーみたいなのと、けっこう2極化する。美男美女にしないのならネタに走ろうとするからだろう。

 まあけど、やっぱり美男美女を選ぶほうが多いだろう。だって憧れを叶えることができるんだから。でもそんな美男美女が多いLROでも妖精王の容姿は飛び抜けてるといっていい。

 妖精というのもあるのかもしれない。それか妖精王だからか? 容姿にバフが乗ってる可能性はある。なにせここはゲームだし、称号によって見た目に与える印象にボーナスを与えることくらいできそうだ。

 だから妖精王の一見、変態チックな服装だって妖精王の見た目によって格好良く見えるまでに昇華されてる。もしも妖精王と同じような、ピッチピチで胸元が大胆に空いて、腹筋の一部まで見えるような……そんな服ともよんで良いのかわからない服装の妖精王が格好良く見えるんだから。

 同じ格好をして、僕が格好良く見えるわけない。いや大抵のやつがあれを着たら引かれるはずだ。そう思う。でも妖精王だとなんか格好よくみえる。絶対に補正かなにか入ってる。

 胸元まで空いてるわけだからどこから取り出したかといえば、実は妖精王は腰の後ろの方、つまりは臀部に手を回してた。でもどう見てもタイツみたいに下半身の方とも一体化してるような服だが……どこに手をいれるスペースが有るのか? そもそもが収納なんてできるはずもないだろう。けど取り出したのは小さな紙だし、明らかにそれが出てくるわけ無いだろう……という大きさをしてるわけじゃないからまだ納得はできる。


 それに紙……というのが、余計会長が残したもの……という説得力がある。だってあいつはLROでは常に紙とペンを持ち歩いてコードだってだいたい自分の持ってる紙に書いてるし。

 ならばこの紙だって会長が残したもの……というのは納得できる。


「これを預かっていたな。だが、なにも書いてないぞ? 白紙だ」


 B3用紙を折りたたんだような紙。それを妖精王は見せてくる。妖精王の言う通り、折りたたまれたそれを広げてもそこには何かが書いてある……ということはない。でも……


「それ、もっとよく見せてくれないか?」


 僕はそう妖精王にお願いする。だって、会長だってコードを使う。だから大抵の人には見えないけど、同じ祝福を持つ僕になら、その紙に書かれたことを読み取れるかもしれない……と思ったんだ


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