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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2564 前に進む為のxの問い編 949

「ふむ、君たちの世界では余裕がないという事か」


 その妖精王の発言に「あれ?」と思った。リアルの事を別の世界ということで認識してる? はっきり言ってこういう風にLROのキャラがリアルの事をいうのは珍しい。だって僕たちのことは特殊な存在として認識はしてるが、どこからきた? とかは聞かれないからな。

 いや、もしかしたら他のプレイヤーとかはもっと聞かれたりしてるのかな? 僕はそこまで街に入り浸ってるとかじゃないからね。よくわかんなかったりする。大体単独行動だし、こうやって動くときも知り合いだし。

 冒険者的な存在は基本プレイヤーだからな。なんとなくの会話でそんな方向の会話になる……なんてことはない。でも……実際この世界でNPCと結婚とかする人とかもいると聞くし、恋人とかならもっとたくさんいるのかもしれない。

 そうなると、やっぱり深い話をしたりするわけで……すると互いにどういう所で育ったとか言ったりするよな? 大体向こうの……リアルの話がNGというのはプレイヤー間での事であって、こっちのNPCが話してくる分には話してはいけない……なんて決まりはない。

 まあそもそもがそんなことがね……ないと思ってたから。でも実は案外あるのか? 妖精王は特殊だからそういう話題を出してきたのか? 一般人は実は深層心理でリアルには言及しないみたいな意識が働いたり……しててもおかしくないようなきがしなくもない。

 なにせ出来が良すぎてこの世界の人々、NPCだけど普通に生きてるように思えてしまう。それだけこのゲームの人々は油断すると普通に生きてる……と思えてしまう。

 けどそれでもやっぱり彼らはNPCな訳で、この世界はLROというゲームの世界なんだ。この世界はコードによって支配されてる。だからこそ、どんなに普通の人々に見えても……心はあっても魂はきっとない。

 ゲームだからこそ、色んなことが仕込めるとは思う。


「それで、会長様を出す気になりましたか?」

「出すも何も、私からは何もできない。私もただ待ってるだけだ。ただ、私は君たちよりも余裕があるだけ」

 

 確かに妖精王はそうだろう。だって別にこいつにとってはいつ目覚めようが良いんだろう。確かに早いに越したことはないと思う。でも時間がかかったとして……だ。

 でも日鞠はそもそもが期限を自分で決めてた筈。だからこそ、僕たちには三日といってた。妖精王は確かにいつ戻ってきてもいいかもしれないと思ってるだろうが、日鞠はそうじゃないんだから、あいつは何か伝えてる筈だ。


「何か……」

「うん?」

「何か、あいつが言ってたことはないのか?」


 僕は妖精王に対してそういってた。だってあいつが想定外の事態に対処がない……なんてありえない。


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