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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2551 前に進む為のxの問い編 935

「終わりかな?」


 妖精王の体が回復する。ダメージは通ってた筈だ。実際、さっきまで妖精王の体はかなりぼろぼろになってた。なのに……今や戦闘が始まる前に戻ったように妖精王の体は元通りになった。こっちは雷帝武装で一気に決めにかかったというのに……


(いや、無駄じゃなかったはずだ)


 完全回復……しかもさっき何か光ってた。それを僕の目は見逃してない。


「終わりな訳ないでしょ」


 そういって展開する聖典からビームが放たれる。さっきまでは僕のサポートに回ってた聖典を攻撃に転化させて体に疲労が来てる僕から妖精王を離そうとセラはしてくれてるらしい。

 でも僕は後ろに下がる気なんてない。だから雷帝武装から風に武装を変えて、僕は聖典から逃げようとしてる妖精王を追った。


 聖典は空中で立体的に展開して死角から攻撃をすることを意識して立ち回ってる。それでも妖精王は背後まで見えるのか上手くよけてる。それでも聖典は網を組んでいくようにどんどんと攻撃頻度を上げていく。

 さっきまでは僕の一点突破……というか、独断専行……というか? そんな戦闘だったけど、今は聖典による飽和攻撃みたいになってる。その隙間を縫って僕は風帝武装で妖精王に迫る。


 あまり打ち合わせてなんてしてないが、自然とセラの奴は合わせてくれる。だから僕はあまりに何も気にせずに進んでる。それでどうにかしてくれるんだ。ほら、道路とかでも、どっちも気を使ってよけようとすると、逆に同じ方向によけてぶつかる……みたいなことがあると思う。

 だからどっちかが動かない方がスムーズに進めるものだ。なので僕はわがままに進んだ。実際、道路でただぶつかり合う……なんて事とは違う訳だけど……だってただ正面からぶつかるなんて単純なことじゃない。

 今は空中バトルしてるようなものだ。立体的なんだ。それに僕たちは高速で戦闘をしてる。そんな中、迷わず動いてぶつかりもしないってかなり難しい事。でも実際八機ある聖典が邪魔……だなんて思わない。

 そんなにセラも僕を気にして動いてるって感じはないが……そこはもう馴れなのかもしれない。


「君たちは踊れるか?」


 そんな意味の分からないことをいう妖精王。けど実際、彼は誰もパートナーがいないのに、まるで誰かと踊ってるかのように、その手を構えてる。右手はパートナーとつないでるように軽く伸ばし、左腕はそのパートナーを包むように腰に回すかのような態勢だ。社交ダンス的なのの男性側を思い浮かべてもらえればいいと思う。

 女性側はいないのに男性側だけがダンスを踊ってるような……そんな事をやってる。


 けどそれでも上手く攻撃をかわしてるからな。僕の攻撃も、どこかから取り出した細長い剣でその都度防いでくる。きっとダンスに支障がない範囲で、戦闘してるんだろう。

 それかあの剣技もダンスの一部? わからないが、ダンスを優雅に見せつけてくるたびに、周囲には妖精王が放つ鱗粉? みたいなのが広がってる気がする。それがただの演出なんて思わない。

 そんな油断をする気はないから、僕は視界をコードを見る目にしてる。


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