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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2550 前に進む為のxの問い編 934

 妖精王は余裕を崩さない。僕の動きは妖精王を圧倒してる。それに……セラによる聖典の援助もあり、いつよりも更に自由に、立体的に動ける。雷帝武装は基本直線しか動けないが、トップスピードは風帝武装を上回る。だから使える場面が限られてたわけだけど、そこをセラが聖典によって克服させてくれた。

 どういうことかいうと、セラは同時に八機の聖典を操れる。それを空中で自由に動かせるわけだ。どういう頭の構造してるんだよって感じだが、今はそれはどうでもいい。

 雷帝武装で移動する先、そこに聖典があればそれを踏みして再び移動することができるのだ。本当なら壁まで激突するまで進むか、雷帝武装の勢いの減衰を待つしかなかった訳だけど、これなら完全に勢いを崩さずに動くことができる。いやそれよりも……


(はやく……もっと早くなる!!)


 そんな感じだった。今まではだって、雷帝武装はここぞという時に一回使うって感じだった。だからこんな何回も何回も雷帝武装で攻撃を連続させる機会はなかった訳だ。でも……今ならできる。そしてそれが出来たら、さらなる雷帝武装の特性を知れた。

 どうやら雷帝武装は跳ねる度にその速度を上げられるみたいだ。もしかしたら本当に光に近づくことだって出来るかもしれない。既に僕はそれこそ閃光とか、雷光とか、そんなのにしか周囲には見えてないと思う。

 僕のこの目をもってしても、妖精王を捉え続けるのが難しくなってるほどだ。僕はこの目に絶対的な信頼を寄せるわけだけど、その目でも追うのが難しくなるほどに自分のスピードが上がってる……という事だろう。


 ズガガガガガガガガガガガガガガ!!


 声を置き去りに、音を置き去りにただ妖精王の体が空中ではねていた。何回も何回も……たった数秒……その間に僕は数えきれないほどに妖精王へとフラングランでその身を切った筈。


 最後になんとか地面に降りった瞬間、僕は息をしてその場に崩れた。そして胸を抑える。雷帝武装は自然と解けてた。


「かはっ……はあはあ……」


 どうやら雷帝武装で攻撃回数を増やしていくと、確かにそのスピードは底なしで上がるみたい。でも同時に、僕は息もできてなかったようだ。心臓が空気を求めてバクンバクンいってる。

 それに全身がプルプルとしてる。あの数秒……それだけの時間で僕はどうやらこの体を限界まで酷使してたみたいだ。


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