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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2548 前に進む為のxの問い編 932

 そろーりそろーり……私は抜き足差し足忍び足でこの場から抜け出そうとする。だってこんなの私必要ないでしょ? いや、確かに私がフラグを作ったよ。それは認めよう。けどあと一回……いや、二回くらいはあいつが出てくるまでにあると思うじゃん。なのに……なのに……


(なんでいきなり大ボスが出てくるのよー!!)


 である。いきなり現れた妖精王。みんなやる気満々で速攻でバトルは始まってしまった。実際引くわけにはいかないなんてわかってる。なにせ日鞠ちゃんの為……なんだからね。

 私的にはそんなに心配してないんだけど……スオウだってあの子の凄さはわかってるだろう。いやいうなれば、誰よりも一番わかってるはずだ。私は初めてあって、そしてこれまでで確信してる。彼女は同じ人種じゃないって。

 確かに分類としてはホモサピエンスの女性かもしれない。私も日鞠ちゃんもそこは同じだろう。でもさ……違うんだよ。人としてのレベル? ステージともいえる部分がね。

 日鞠ちゃんも学生のはずだけど、普通の学生の生活してないし……普通は学生なんて朝起きて学校にいって学校が終わったら部活か塾とかいって、そして家に帰って寝る……そんなのだろう。

 私はそんなに学校にも行ってないからもっと楽な毎日である。引きこもりってわけじゃない。でも学校が楽しい……とかも思ってない。そんな学生だ。でも世間の辛さはわかってるから、ちゃんと出席日数とかは考えてる。卒業はしたいからね。

 お兄ちゃんも会社なんかいってなさそうななのにちゃんと生活してるみたいだし、私だっで高校を卒業したらだらだらと家にいても金を稼げる方法を見つけるんだ!

 というのが今の目標だ。でも私がそんな……ね。とりあえず将来なんとなく困らないくらいに働いて稼げればいいなぁーとか思ってる傍ら、日鞠ちゃんは既にめっちゃ稼いでるみたいだからね。

 彼女に派手な部分は一切ない。いつも学生服だし、髪は黒いし、黒縁メガネだしね。高そうなバッグやカバン、服もアクセも見たことなんてない。でも彼女はいつだって忙しくしてる。

 なにが稼げるか、私にあってる働き方とか相談すると色々と返してくれる。普通は私の話なんて「何言ってるんだこいつ?」――と邪険にされておかしくない話だ。進路指導の先生とか「楽な仕事なんてありません」――という。

 けど日鞠ちゃんは真剣に考えてくれる。私のわがままな『楽に生きたいの!』という馬鹿らしい発言にもちゃんと具体案を出してくれるんだからとても助かってる。


 だからちゃんと助けたいとはおもってる。だってこれからも助けてほしいからね。でも同時にこうも思うんだ。


『あの子なら何も心配なんていらないでしょ?』


 ――って。


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