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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2541 前に進む為のxの問い編 925

 『なんか――『月の女王の権限の重複は出来ません』――って出た』


 そんな風にリアルタイムの映像と共にセツリにがいってくる。実際にその画面も見せてくれた。『月の女王の権限の重複は出来ません』? それに対して僕は……


「月の女王だよな?」


 ――と、問う。それに対してセツリは『多分?』となんかあいまいな答えを返してきた。おい……と言いたいが、実際そこらへんの自覚? は確かにセツリには薄いのもわかる。だってさっきも言ったが、セツリはそもそも月の女王として動いてた時なんてない。

 いや、ヒイラギを連れていくとき……あの時は意図的に『月の女王』としてふるまってたけど……あれは実際月の為……ではない。あれは十中八九ヒイラギの為だ。

 セツリは月に必要以上にかかわろうとはしてなかったから、月の女王なにそれ? って状態だった。でも立場的には確かに月の女王のはずである。なにせだからこそ、月のシステムの開示顕現があるんだし。


『でも、私以外の月の女王の心当たりは……ある。スオウだってそうじゃない?』

「それは……」


 確かにセツリのいう事に心当たりはある。あるというか……うん。きっとセツリが言いたいのは……日鞠の事だろう。なにせ……だ。なにせ、僕がLROで最後に日鞠、いや会長を見た時、あいつは玉座に座ってた。座らされてたのかもしれないが、確かにあれは月の玉座。

 そして玉座というのはそれに気軽に座れるってわけじゃないだろう。こういうゲームならなおさら。それだけの資格が必要だ。玉座に座るというのなら、それこそ王としての資質とか、勇者の剣とかと同じように、王として選ばれるとか……そんなのが必要だったりするとおもう。

 セツリが月の女王になったのも、月に認められる戦いを繰り広げたから……ってきいてる。だからきっと、この重複の女王のもう一人は日鞠……いや会長だろう。ぞれしか考えられない。


「会長」

『うん……きっとそうだね。これって助けてほしくないって事かな?』


 もしもこれを会長がやってるとなると、確かにそんな意思がみえてくる。それに会長なら、僕たちの動きなんて先回りして予想位できるだろうしね。でも本当にこれが会長がやった? 僕には違和感がある。会長、日鞠は用心深い奴だ。それに人の好意を無下にはしない。

 それに一番はあいつは自分をそこまで凄いなんて思ってない。なんでもできるから、あいつは誰にも頼らないとか思われがちだけど、寧ろ逆でちゃんと頼れる奴だ。ただあいつが頼るような状況がそうそうないだけで……

 だからきっと日鞠はこんなことはしない。ならこれをやったのはきっと……


「いいや、これは妖精王の仕業だろう。なあ、お前の権限を借りるぞ」


 僕はそういってこのシステムの制約を解除することを試みる。


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