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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2537 前に進む為のxの問い編 921

「ふむふむ、まさかまさか……いえこれは……本当だったとは……」


 ローレとアーシアと一緒にやってきた小太りの男性。その人は部屋の中の壁画をじっくりと見てはなんかそんな事を呟いてる。


「おい……」


 僕はそういってローレを小突く。一体誰? という意味を込めてね。既に月の石は手に入れてる。コストがたまってる月の石だ。僕は今すぐにでもこれを使って月への道を開いて、乗り込みたいんだが? それに……だ。それにあんまりじっくりとこの部屋を見られるとなんかドキドキする。


 代わりをおいたとは言えなにせ僕はドロボー行ってる。だってここの遺跡は誰のものって言われると、きっとこの土地を持ってる人のものだろう。つまりはこの上に建てられた建物の所有者。


「まさかあの人、ここの家の?」


 ピーンときた。てかそれしかない。僕は焦っててそんな当たり前のことも見えなくなってたのかもしれない。けどなんで? である。僕たちはただ月の石を手に入れる……それを共通認識にしてた筈。ここの家主? と仲良くなる……なんてのはなかった。


「すみません、勝手に入ってしまって」


 そういってぺこりと頭を下げるローレ。誰だこいつ? と一瞬思ってしまった。だってローレって傲岸不遜、唯我独尊とか、そんな四文字熟語が似合う女だ。それなのに、今はまるで普通のかわいらしい少女ぶってる。

 正直ちょっと鳥肌立った。


「いやいや、寧ろ助かっよ。きっとこの遺跡も活性化してたのだろうな。君たちがいなかったら、私達は……月人達に食べられていたかもしれない。それに最悪……家からでてきた月人が周囲の人たちを襲ったりしてたら、私は終わってたよ」


 そういってちょっと困ったように笑う小太りの男性。この人が何をしてるのかわからないが、そこそこ大きい屋敷を建てる程の財力があるんだから、きっと商会とかそれか土地を転がしてたりするような……そんなのだろう。

 商売とかやってるとしたら、それこそさっきいったようなことが起きたら信用問題だもんな。信用なんて一瞬で崩れる。月の遺跡と月人は一緒くただから、死体がなかったとしても、ローレの言葉を信じてくれたのかな?


「ありがとう、いや本当に、ありがとう」


 そんな風にお礼を言われて、なんかちょっとした謝礼金ももらってしまった。流石にこれは罪悪感が湧くんだけど、ローレの奴はほくほくとした顔してた。図太い奴……いやがめついやつである。



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