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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2528 前に進む為のxの問い編 912

「よし!」


 僕は月の遺跡にいた。ダンジョン型ではなく、もう朽ちてるような、

ただの石が積みあがったようなそんな遺跡ともわからなそうな、そんな月の遺跡だ。ここがサクッと行けるところだってアギトに教えてもらった。

 実際、ここは月が活性化するまでただのちょっとした廃墟くらいにしか思われてなかったらしい。なんか岩が丁度いい感じにあるし、開けてるし……で以前からプレイヤー達の休憩場所として使われてた。

 そんな場所。それが月の活性化によって実は月の遺跡だったとわかったのだ。

 まあこんな場所だ。そもそもがここには月の石はなかったみたいだ。ならばどうやって月人を送ってたのか? となるが、きっと月から送り込む月人と、その月の遺跡から生み出す月人がいるんだと思う。どうやら月の遺跡にも術式的な、そういうのが組み込まれてる。そんな術式で周囲のマナなのかそんなのを集めて少しずつ取り込んで、コストとして月の石にためていくのが世界各地に散らばってる月の遺跡の役目なんだろう。


 でも月の遺跡がないから、搾りかすくらいしかここにはなかった。だからここから出てくる月人は他よりもすくなかったみたいだ。じゃあここにきてもコストなんて回収できないじゃないか? と思うだろう。実際そうだった。

 でも確かめたいことがあったんだよね。


「月の遺跡に組み込まれてるコードはわかった。次はそっちに向かうから、ゲートを開くぞ」

『おう』


 僕はそういって近くにゲートを開く。本当ならこんなに簡単にゲートは作れない。なにせゲートには厳密に番号がふられてる。それ以上になると、マザーに送られる。不正なんて判断されたら最悪アカウントが停止されたりするかもしれない。

 まあそこまではそうそうないと思うし、最悪僕はマザーに直談判するけど。でもそうはならない。だってこれは普通のゲートじゃない。完全設置型のゲートじゃないのだ。

 各地のクリスタル、そして国にあるゲート。それらは厳密に管理されてるが、ゲートからゲートへの移動それだけなら、システム的な制限だ。

 だからそこをつく。僕は祝福でコードを弄れるから、入り口だけなら実はどこにも作れた。でもそれを『繋げる』となると、ゲートになる。だから簡単にはできなかった。

 

 けど今はそれができる。なぜか? それはそれぞれのプレイヤーの許可をもらったからだ。赤の他人には自身の権利とか、権限を委譲なんて絶対にできないだろう。

 だってどんな風に悪用されるのか……わかんないからだ。けど、今回集まってくれた人たちは自分の権限を僕に託してくれてる。だからそれを使って、僕は彼らに割り振られてるシステム上の数字を使うことで、いくつものゲートを簡易的に『繋ぐ』事に成功してる。

 それはつまりはLRO世界のゲートじゃなく、プレイヤーに与えられたゲート。チーム間とかエリア間のゲートみたいなくくりにしてることで、僕はそれを作り出してる。

 だからこの遺跡から一気にアギトがたどり着いてた次の月の遺跡へと僕は移動する事が出来るんだ。

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