2502 前に進むためのXの問い編 886
カタカタパタン――と襖を閉じる。摂理のやつが無駄にゲーミングにこだわったせいでこの部屋の明かりは天井のシーリングライトよりも間接照明的なLEDライトが担ってた。
どうやら全体に張り巡らせてるようだ。それにフィギュアを引き立てるように棚の内部? とかにも仕込んでるのか、暗いけど、ゲーマーが好きそうな暗さだなって感じ。
そんな中で、薄着のめっちゃ可愛い女の子がいる。はっきり言ってLEDライトがよりなんかやらしさを引き立ててるような気がしないでもない。短パンからすらっと伸びる生足とかさ……顔を照らす淡いピンクの光とか……でも今はそんなことはどうでもいいことだろう。
僕は摂理を見て真剣な顔をする。こいつの場合、可愛すぎて見てたら思わず頬が緩んできそうになるけど、今はそれは許されないだろう。だって日鞠のことを聞きに来たんだ。
眠ってしまった日鞠。このまま本当に目覚めないのか? それはわからない。だって今はまだ夜だ。朝になって日鞠の家にいって確かめる必要がある。
(いや、家にいるのか?)
ちょっとおもった。いや、女子高生が自分の家以外でどこで寝るのか? 普通は家だ。間違いない。あとの候補として友達の家とか知り合いの家とか在るだろう。さらには彼氏の家……でもこの場合は彼氏は僕だ。けど今日は招いてない。
だから普通は自宅で眠ってるはず。でもこの日は夜に日鞠と窓越しで会話するとかしてない。忙しいそうだったのだ。
それに……だ。あの日鞠である。この自体を想定してないわけがない。ならば、家族に迷惑をかけるようなことをするだろうか? と考えると、あいつは絶対にそんなことはしないと言い切れる。
だってそういうやつだからだ。色々と日鞠の今の行方も心配だ。けど……とりあえず摂理には知ってることを吐いてもらわないと……
「知ってることを全部話してくれ。全部だ」
僕は襖の前でたったまま摂理にそういった。すると日鞠は「とりあえず座ってよ」――と行って近くの畳にクッションを置く。とりあえず僕はそこにあぐらをかいて座る。
「うーんとそうだね。実はいうと、私だってそんなにしってるわけじゃないよ? けどこれだけは信じてほしいんだけど、私達が無理やりいかせたわけじゃないからね」
いかせた? それって眠りにいかせたってことか? 僕は妖精王の言葉を思い出す。あいつは確かどっちもWINWINとかほざいてた。会長が望んでやったことだと……きっとそれは本当なんだろう。
「日鞠は目覚めるのか?」
僕は一番気になってることを摂理に問いただす。