2500 前に進むためのXの問い編 884
僕達は月にむかったはずの部屋にいつの間にか皆して伏せてた。落ちてきた……という感じではなく、そこに最初から寝てたような……そんな感じだっだ。だって何も衝撃とかなかった。
気づいたらここにいた。転移……させられたのか? どういうシステムが働いたのか……全くわからなかった。
「戻ってきた?」
「会長は!?」
「もう一度いかないと!!」
ここに戻ってきたテア・レス・テレスの人達、それにここに残ってたテア・レス・テレスの人達……それぞれでびっくりしてる。戻ってきた方はもう一度……というし、待ってた人達は「何があった!?」とか「会長は!?」と言ってる。それはそうだよね。このままではなんの成果もない。
そんな中、なんとか偉い人同士で話をすり合わせたのだろう、テア・レス・テレスの人達が一斉に見てくる。そう……僕を……だ。だって僕が祝福で干渉しないと月の石を起動させることはできない。だから僕を見てるんだろう。
「スオウ君」
僕だってこのままでいい……なんておもってない。だって会長をこのままにするなんて……てか会長は寝てた。戻って来れるのか? てかあの妖精王の伝言……それを聞く限り、会長はしばらくリアルに戻ってくる気がないような……色々と確かめたい事がある。
でも実際、月にもう一回行くのは賛成だ。だから僕はコードの目をして月の石を観る。でも……
「これって……ならこっちは……」
「どうした?」
「早くしてくれ!」
「そうだ。会長を早く助けないと!」
僕の背後からテア・レス・テレスのが急かしてくる。わかる……その気持は痛いほどわかる。けど焦らせないでほしい。こっちだって何回も確かめてるんだ。でも……
「無理です」
「ど、どういうことだ?」
「どうやら月の石の勝手な操作を塞がれてます」
「そんな事が……いや、もともと向こうのシステムか」
その言葉に僕は頷く。もともと月のシステム。僕達がどうやって月に来たのか? と考えたら、月の石の転送システムを使ったとすぐに分かったんだろう。だから対策された。一つだけじゃない。ここに在る全部の月の石で僕の干渉を受けつけない。
もっと僕に知識があれば突破できるのかもしれないが……今の僕には難しい。
「それじゃあ会長は……」
「会長の伝言を信じるのなら、彼女は戻ってくる。それは確実だ」
「でも!!」
この場にいるテア・レス・テレスの人達がそれぞれの意見をいってる。皆が会長を心配してる。でもどうしようもない。だからなんとか上の立場の人達がなだめて今日のところは解散になった。僕もリアルに帰ることにする。
そして聞かないと。だって月側の人間が僕の家にはいるんだ。