表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2486/2701

2474 前に進む為のxの問い編 858

「テア・レス・テレスには今のサン・ジェルクを……モブリ達を支援してくれる準備があるということらしいが……」


 今やどの国も大変だ。その中でも種族的にはモブリが一番大変なのは疑いようもない事実だろう。なにせ他の場所は結局の所、上手く事態を収拾してる。流石にいきなり世界樹の加護が無くなったのは各地でも響いたと思う。

 けど、他の場所は既に大勢が決してた。だからあとは残飯処理というか? そんな状態だったからどうやらなんとかなったみたいだ。けどモブリの国だけは違う。リア・レーゼが落ちて、世界樹が取られた。

 これは他の国からも叱責させる事態だ。こうやってこんな時間にこれだけのお偉いさんが集まってるのも、それだけ危機感を感じてるからだろう。そんなところに現れたのがテア・レス・テレス。

 大変になるであろうモブリの国に支援をしてくれるという……そんなのは喉から手が出る程、ほしい筈。でも……


「待て待て、なにが条件だ。一体どんな事吹っ掛ける気なのだ?」


 別のモブリの偉そうな人がそう言ってくる。それに続いて「ここは慎重にならねば」とか「だが、対策は早め早めに出さねばならぬ!」とかいう声。そこに「ならばその資金は貴方が全面的に出すのですな?」という声に対して、「我だけなど、これは国の問題なのですぞ!」と反論する。


「もちろん国庫からも出すのは当然です。ですが、この事態……リア・レーゼからの難民もありますし、これまでのリア・レーゼからの上納金もないとなると……皆さんからの資金の援助は必要です」


 何やら頭よさそうなモブリの人がそんなことをいう。緊急的な時の為の備えは勿論、国としてあるだろう。でも流石にリア・レーゼが無くなったのは痛すぎるのは確か。これが地方の村とか町なら、まだそこまでの被害はなかったかもしれない。

 なにせこんなモンスターが跋扈してる世界だ。辺境の村や町が無くなるのはあったりはするだろう。けどリア・レーゼはサン・ジェルクと対を成すモブリの二大都市。それに観光とかの面ではきっとサン・ジェルクよりもリア・レーゼの方が人気だったんだろう。

 実際サン・ジェルクも美しい都市だ。なにせ水の上の都市だしね。周囲は滝に囲まれてるし、癒し効果半端ない。けど世界樹は信仰の対象だった。巡礼の旅の最終終着点として、多くの人がリア・レーゼへといくのだ。

 そこには種族の違いはない。なにせ世界樹の信仰はこのLROの世界では普通だったからだ。そこが大きいだろう。信者たちからの批判だってきっとやばい。

 滅茶苦茶大変そうなモブリの国。でもだからこそ、交渉の余地はあるんだろう。僕はこの会話さえもどかしい。早く月の石から月への道を見つけないと……会長が、いや日鞠の奴が……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ