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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2473 前に進む為のxの問い編 857

「いや、あっぱれ。おぬしらの働きはこちらも報告を受けておるぞ」


 そんな言葉を僕たちは受け取る。するとこの場にいるテア・レス・テレスの人たちが「ありがとうございます」――と一斉に膝をついて頭まで下げた。片膝をついてのだから、別に土下座ってわけじゃない。

 それでも昔のお代官様を前にしてるみたいだな……って思った。とりあえず僕もテア・レス・テレスの人たちに合わせて頭を下げる。僕は別にテア・レス・テレスのメンバーではないが、その体でここに一緒に来てるからな。彼らの迷惑になるわけにはいかない。話は僕は口を出さない事になってる。

 なにせ僕にはこういう交渉なんてできるわけない。だからなれてるであろうテア・レス・テレスの人たちに任せるのが一番だ。


 どうやらサン・ジェルクのお偉い人達にはテア・レス・テレスがたくさん貢献したと、そういう報告は下から受け取ってるみたい。実際はテア・レス・テレスだけの働きではない。沢山のプレイヤーが頑張ってくれた。けど一人一人に報酬を渡せるか? といえば、今のサン・ジェルクには厳しい。なにせ対をなすリア・レーゼは落ちたんだからね。世界樹も失ってるし、こうなると国と国の関係性だってこれから変化があるし、リア・レーゼかなくなって世界樹もないとなると、国力的な面でかなり下がってしまうだろう。


 それにこの騒動は別に運営から告知があった訳でもないし……まあギルドとかからある程度の報酬はあるかもだけど、サン・ジェルクが独自にここでの戦いに参加したプレイヤーに支払うのは現状厳しいものがある。


 だからこそのテア・レス・テレスという事だった。僕は最初わからなかった。だってそういうのは疎いし、考えたこともない。でもそこは流石は最大チームで、レスティアという都市を持ち、それぞれの国と国交も確立してる所は違うようだ。

 こういう時、国がどう動くか……どういう事態か……そしてどう思ってるか……それを考えることができるみたいだ。さらにはこういう時、どうしたら自分たちに……いや、この場合はテア・レス・テレス、ひいては会長の為になるか……ってのをテア・レス・テレスの幹部連中は真っ先に考えるらしい。

 よく信奉してることで……けどそれはとても助かることだ。僕たちはだから招かれてた訳じゃない。交渉をもちかけたのはこっち、テア・レス・テレス側なのだ。


「この状況、きっとお困りでしょう。私達にいい提案があるのですが? きっと偉大なこの地の方々の為になるかと……」


 そういう優しい言葉を彼らはかけて、上層部との交渉の機会をこうやって作ったんだ。それが出来たのも、やっぱりテア・レス・テレスというチームだからこそ。他のどのチームでもLRO事態には影響力がないんだからできなかっただろう。

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