2471 前に進む為のxの問い編 855
「なに? なにをした!?」
妖精王がいきなりの事に声を荒げる。それもそうでしょう。なにせいきなり順調に進んでたと思ってた月の封印の解除。それが止まったのだ。いや、それだけじゃない。月の色々なものが停止してる。そもそもがとても静かな場所だったけど、月のダンスの為にどこかから聞こえてた曲とかの余韻も消えてしまいました。これが宇宙の静けさ……本当の宇宙なら声が届くことなんてないですけど……
「私はシステムに介入できますから。大丈夫ですよ。ただ止めただけです。すぐに再開だって出来ます」
「くっ!」
おおーと思いました。だって妖精王がプレイヤーが使ってるのと同じようなウインドウを開いたからです。あれはきっとこの月の城の機能を使うためのウインドウでしょう。どうやら月の遺跡は地上の文明よりもずっと進んでる……みたいな設定があるんでしょう。
だからこの月の城の機能も最先端のインターフェイスが採用されてるって事なのかな?
「まさかここまでとは……確かにどうやらこちらの操作を受け付けなくなってる……こんなことが……」
苦虫を嚙み潰したみたいな妖精王。私がシステムを乗っ取ってる事を理解したみたいだね。まあ実際そこまでの事ができるか? といえばできなくもないけど、この月の城のシステムを全てのっとってる訳じゃない。流石にこの短期間でそこまでは私だって出来ないし……
きっと根幹の部分は祝福では干渉できないようにできてるだろうからね。でも……特定の人をはじくくらいは……できる。これは妖精王がNPCでそこまでそういうシステム的な知識がなかったことが大きい。なにせ私がやってることが、実は月のシステムへの干渉ではなく、妖精王の方ということに考えが至ってないからだ。
もちろん月のシステムにも干渉はしてる。けど妖精王の操作を受け付けなくするのは実は無理だったからね。なにせこれの操作ができるのはどうやらセツリちゃんと妖精王だけだからね。高い権限が与えられてる。ならばどうしたのか?
それは簡単だ。私は妖精王とはずっと繋がってた。手をつないでダンスをしてたのだ。だからその時に妖精王の事は調べてた。てか私の紙に常に妖精王のコードを写し取ってたというのが正しい。
これは流石に繋がってないとできないが、ダンスの条件的に妖精王が私の手を離すことはなかったからかなりの妖精王のコードは手に入ってた。なのでそれを参考に、パッパッと設定をちょっといじるくらいは簡単だった。タッチしてるのにタッチを感知させないようにするとか……ね。そのくらいなら朝飯前だ。
「大丈夫ですよ。私も別に、月を滅ぼしたいなんて思ってません。寧ろ、月があることはいい事だと思ってますよ」
私はそういってにっこりと笑う。でもなんか薄気味悪い存在を見るような目を向けてきます。失礼ですね。本心ですよ?