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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2469 前に進む為のxの問い編 853

「まにあった? それに意味があるのか? 既に月のダンスは完成して、更に月の支配は力を増すだろう」

「そうですか……」


 既に意味ない……そういう妖精王。確かに私は別にこの状況をどうにかする気はないです。ここからこの月のダンスを内部崩壊させる……ことができないこともないけど……それは私の狙いじゃない。

 だから発動してしまったのはしょうがない。


「焦る様子もない……か。貴様の狙いはなんだ? 私の事を邪魔しようとしてたのではないか? 地上を救いたいのだろう?」


 私はとりあえずつかんでる手を離す……離……


 ググググ――と力を入れてさらに腕をぶんぶんと振るってなんとか私は妖精王との繋がりをきった。まったくなんでダンスは終わったのにまだつかんでるの? 私と手をつないでもうれしくなんてないでしょうに。セツリちゃんみたいな美少女ならともかく……とりあえずようやく離れられたから、私はちょっと距離をとる。


「地上を救いたいというか……別に貴方、地上を滅ぼしたいとか、支配したいとか思ってないでしょう?」

「なぜ、そう思う?」


 私の言葉に、妖精王は何も反応しなかったように見える。けどそうじゃない。私の目はごまかせません。わずかだけど呼吸が浅くなった。


「そうですね、簡単な事です。貴方にはそこまでの野望を見て取れないから……ですかね」


 私はあっさりとそういうよ。とりあえずこのままちょっと時間を稼ごう。確かにこっちも間に合ったけど、まだ色々と検証したい事はあるし……それに……だ。これは……


(そっか、なるほど世界樹……)


 月とつながってる世界樹を私はコードの深遠で見つけてた。本当ならきっとこれはつながってなかったはずだ。ダンスの途中で現れた加護のシステムメッセージ。あれがきっと原因だ。世界樹があった場所はリア・レーゼだった。そしてそこにはスオウ達を行かせた筈。

 つまりは……


(リア・レーゼは落ちたって事ですか)


 私は状況を静かに受け入れる。まさか……ではありますけど、仕方ないです。何が起こったのかはわかりませんけど、でもこれは……ある意味で良い事です。

 まさかスオウは私の為にあえて? いえ、スオウはそんな人じゃない。ならばこれは……


(私たちは通じあってるってことですね)

 

 私は嬉しくなった。


「ふふ」

「なにがおかしい? 地上は追い詰められているんだぞ?」


 私が思わず笑ったから、妖精王はいぶかしんでる様子。今のクスっとしたのは別に妖精王さんたちとはなんの関係もないんですけど……でもそうですね。はっきりいって彼とは、ただの敵――となるだけではもったいないんですよね。

 月にまで招待してくださいましたし、少しばかり話しましょうか。彼も月のダンスが完成したことで心の余裕ができたみたいですからね。ならばきっと私たちはようやく「話し合える」――と思うんです。

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