2467 前に進む為のxの問い編 851
このままでは私の想定よりも早く月のダンスは完成しそうです。私には月のダンスがどこまであるかとか、その全容なんてのはわかりません。ただ……私にはコードがみれるから、それをみれば進捗状況というのがわかるという事です。
私には何もないですけど、きっと妖精王の頭にはシステムのメッセージがながれてるんじゃないでしょうか? それこそ……
『月のダンス、3段階目が完了しました』
とかいうのが……です。まあそれは想像ですけど……でもあり得ないともいえないです。私が見れるコードでは半分以上既に進んでいますし、私の妨害も今や意味を成してません。そうなると、このペースならあと数分でフィニッシュまで行きそうです。
(これじゃあ、こっちのコードの完成は間に合いませんね)
それが私の結論。このままじゃだめだ。なのでここはなりふり構ってられないでしょう。とりあえずなくしたバフを少しでも取り戻す必要があります。ストック魔法を再現した紙を発動させて、あらかじめストックしてたバフの魔法を受けます。けど同じ魔法は二重にしても意味がないのはわかってます。
やっぱり私たちはテア・レス・テレスとして、同じ人に魔法をかけてもらうことが多いですからね。それこそ効果が高い人の魔法に頼ることが多いです。
けどこの中に入ってる魔法はまた違う魔法です。もっとレベルが低いというか……そういうのです。やっぱり新鮮な? といっていいのかわかりませんが、ストックできる魔法というのは魔法としての程度が低いのしか無理なんですよね。
シルクちゃんはピナちゃんがいるときはどんな魔法でもその羽に込めることができたと聞いてますけど……それはきっと二人が特別な関係にあったから……なんでしょう。
一番身近なストック魔法といえばお店で買える札です。初級の魔法が込められたその札も、ストック魔法といえるでしょう。普通なら簡単な初級魔法が込められたのが最初の街とかで売られてて、物語が進むにつれて、中級の魔法が込められた札、最終版では強力な魔法が込められた札が出てくる……とかなんでしょうが、もちろんそんな普通のRPGではないLROではどこかに中級も上級の札も確認できてません。
初級の札しかない。そして私も色々と試しましたけど、紙には簡単な魔法しか籠められませんでした。それでもバリエーションは圧倒的にこっちです。私がコードを書いて籠めてもらうからですね。
けど……これでちょっとバフを盛ったからといって、世界樹の加護には遠くおよびません。なので、なのでもっと根本……それに作用させないと。