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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2460 前に進む為のxの問い編 844

 私は妖精王の動きに合わせる。でもただダンスをしてる訳じゃない。てかこの月のダンスに付き合ってると、私になんか支配が襲ってくる。主従関係をはっきりさせようとしてるような……


 でもそれを簡単に許すわけはない。私は流れをぶったぎるように、わざと背後の妖精王の足を踏む。しかもかなりの勢いでね。ガクッと彼の体が硬直する。それできっと彼の中の音楽が止まっただろう。そこで私はつないでた手を片手だけ離して、背後の妖精王と向かい合う。


「今度はこっちの番です」


 私はそういってニコッと笑顔を作った。私にダンスの技術があれば、もしかしたらパートナーを自然と動かす……ということができたかもしれません。そういう話は聞いたことありますしね。でも基本ダンスとは男性主導、それを女性主導にして相手を動かすとなると、隔絶した技術が必要でしょう。それが私には……ない!!


 流石に私にはそんな技術はないです。一応障りくらいならわかります。私も時々上流なパーティーとかいったことありますからね。でも現代では自身がダンスをする……なんてないです。


 リアルの上流なパーティーでも、自身は踊らずに、プロを呼んだりするくらいですからね。まあ今までは見て覚えた知識と、今回で妖精王にリードされてなんとなくつかんだ事……くらいでどうにかやってました。


 でもそれが技術かといわれると……全くそんなことはない。だからこのままだと簡単に妖精王に再び主導権を握られることは間違いないです。けどあの流れに身を任せてると、私の体……いや私という存在の支配を妖精王が一時的にも取ることになるんでしょう。ダンスは一瞬のそういう術式。


 だから同じようなダンスをするわけにはいきません。それに、やられた事をやり返されたらきっと悔しいでしょうし? ちょっと意趣返しをします。私は足をまっすぐに上げました。片足をまっすぐに上げて、その行為に妖精王は私の脚をみつめる。

 大丈夫、パンツは見えてません。そのまま私は足を下ろす。それを横によける妖精王。さて、動き出しましたね。ダンス、スタートです。


 私にはダンスの技術はない。それは確か。でも動いてくれないとダンスにはならない。ならどうするか。てかダンスの定義とは何か? どうやらこの月のダンスには男女が……というか二人一組が必要みたいだし、そうなるときっと社交ダンス的なそんな感じでしょう。実際さっきまで妖精王主導の時のダンスはそんな感じでした。


 なのでわずかなに残す月のダンスを満たす条件として、私はこの右手だけは離さないと決めました。それで月のダンスに認定されるのかはやってみないとわかりません。

 でももう始まったのでとりあえずチャレンジしてみましょう。私、チャレンジは好きなんです。

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