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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2457 前に進む為のxの問い編 841

 宇宙を背にその戦いは繰り広げられてます。妖精王がなんか独特な動きで近づいてきます。正面と右方向と左方向、三方向に分かれた妖精王。正面の妖精王は地面に足をつけてるが、左右の二人の妖精王はその綺麗な羽を使って飛んできてる。

 まずは左右の妖精王が一歩先んじて攻撃してくる。妖精王は武器は使ってない。その腕を伸ばしてくる。その手には怪しい光。それが何なのかこれまでの戦いでわかってる。あれは月の調べらしい。


 調べは同調を強調してくる。どういうことかというと、あれに触れると、いろいと強制的に色々と同調されるのだ。それの何がまずいのか。それは色んな物が強制的に初期化される。

 戦闘に入る前には色々とバフとかかけてもらうと思う。スキルとして行えるバフだってあるだろう。装備がくれるHPのブーストもあるでしょう。けどそれらもろもろを『同調』される。

 強制的に目の前の妖精王にね。それって実は妖精王だってバフを受けて戦闘に出てるだろうし、問題ないのでは? と思うでしょう。けどそれは間違いだ。

 確かに月の調べは強制同調を施してくる。それによってこっちのバフは全て消されて強制的に妖精王と同じになるが……そこに落とし穴がある。


『月の鼓舞の効果は適応されません』

『月の合唱の効果は適応されません』

『月のガッツの効果は適応されません』

『月のダンスの効果は適応されません』


 ――である。そう、月関連のバフはどうやらそれ自体に適応条件があるのだ。なので強制同調をしたとしても、こっちにしたらただバフを切られるだけで向こうの有意義なバフの恩恵はえられないのだ。

 それに……だ。それだけじゃない。もし、仮に今妖精王がHPを毎秒削るようななにか毒的ななにか? それを受けてるとしたら、それも同調されるからね。それをするのに何の意味が? と思うかもしれないが、デメリットを追うことでバフの効果を盛る……というのは往々にしてある。

 それを負ってても自身の回復効果で妖精王事態にはデメリットにはなってないようにできてたりするかもしれない。でもそれは私には完全なデバフになりえる。

 そういう感じでこの月の調べというのはなかなかに厄介な技だった。既に一回受けたせいで私のバフは消えたしね。もう一度狙ってくるということは今度は私に強制的なデバフ付与だろう。

 これが厄介なのはこれって同調してる間はこっちからはそのバフもデバフも解除できないんだよね。

 検証したらその効果は二分だった。そこまで長くないじゃん……と思うかもしれないが、戦闘での二分はなかなかに長い。それにその間、こっちからはどうすることもできないからね。


 大抵の事は祝福でどうにかできる私だけど、ここは場所が悪い。なにせ私は今、月にいる。そしてそこは妖精王のホームグラウンドだ。

 

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