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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2456 前に進む為のxの問い編 840

「それは……」

「一体何があったんですか?」


 そういって彼は周囲をキョロキョロと観た。その時、僕と目が合ったが、彼はそのままスルーした。そしてさらにこう続ける。


「あんまり被害がなさそうですね」


 サン・ジェルクは周囲を滝に囲まれた湖だ。湖の部分に網の目のように町が形成されてる。そしてその中心にキレイな宮殿がある。あそこがサン・ジェルクの中心だからきっとあそこから月人はあふれたはずだ。確かに言われてみると被害がすくないような気がする。あの宮殿もそんなに被害が見えない。いや一角がなんか崩れてるが……そのくらいだ。まあそもそもサン・ジェルクは簡単に水に落ちるような……そんな場所だからな。もしかしたら月人は泳げなかった……とかいうオチかもしれない。

 たくさん投入されたけど、宮殿からあふれ出して町中へと行く中でどんどんとその勢いのせいで水に落ちてそのまま……


(流石にないか……)


 流石にそんな事は……ね。いくら月人に知性とかなさそうでも、注意くらいはできるだろう。前の奴が足を踏み外して溺れてるのに、そこにまた飛び込んでいくなんて馬鹿な事をまさか……でも実際、ほぼ混乱も見えないんだよね。リア・レーゼは落ちたというのに……やっぱり会長が上手くやったのか? その可能性は大いにあるけど。


「私が説明するよ」


 そういうのはテア・レス・テレスの制服を着てはいるが、その胸元を大きく空けたなんかワイルドなお姉さんだ。真っ赤な髪はとても長くて、、かなり端っこがはねてる。それにその武器……そのお姉さんは巨大なハンマーを背中に二個、クロスするみたいに背負ってる。金のハンマーと銀のハンマーだ。かなりの実力者みたいな空気がある。


「来てたんですね」

「たりめえだ。こんな面白いの逃せるかよ。まあ消化不良だけどな。そっちに行っとけばよかったよ」

「それよりも会長は?」


 どうやらかなりのバトルジャンキーみたいなそのお姉さん。まだまだ戦い足りないという事らしい。確かにこの人かなり強そうだし、サン・ジェルクが終わってたのなら、さっさと来てくれたら……とか思わなくもない。


「それだよ。途中まではよかったんだ。多分他と変わらない感じだったと思う。結構実は危なかった時だってある。けど会長が来て盛り返し始めた。でもすると奴らは……」

「奴らは?」

「奴らの長に妖精王とかいうやつがいた。奴はたった一人で会長の所までやってきた。そして、消えた」

「消えた……本当だったんですね。それで検討はついてるですか?」

「多分……」


 そういって彼女は空を見た。いや、もっと具体的に言うと、彼女は月を見た。それってつまり、会長は月へと連れ去れた……ということか?

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