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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2452 前に進む為のxの問い編 836

「落ち着いてください! 必ず脱出できますから!」


 僕が月人を倒してる間にも、テア・レス・テレスの人たちが必死にモブリ達をなだめてる。そんな光景を眺めてると、一回り屈強になった月人がその拳を向けてくる。僕の胴体くらいある拳。

 空気を押し出すような音と共に迫るそれに合わせて僕はフラングランを添えるようにあてがった。勢いなんてない。けど、まるでバターでも斬る様にスルッとフラングランは月人の腕に吸い込まれた。

 その頑強そうな拳にめり込んで、拳から腕へと滑る様に進んでいく。いや、違う。僕は実は動いてない。ただ、迫ってくる月人がフラングランを進めてる。

 そしてそのまま肩から首に到達したフラングランはその月人の頭と胴体を切り離した。今までなら流石にここまでの鋭さを発揮する……なんてのは無理だった。

 けど僕の祝福の理解を進んでる。それにそれぞれの属性の使い方、そしてつかむ感覚だって進んでるんだ。確かに今の月人は世界樹の恩恵を得た。それによってかなりの強化を得てしまったわけだけど……

 僕は祝福によって色々と観えるわけだ。流石に完全に世界樹の加護をどうにかするなんて僕にはできない。外部からの干渉には色々と制限があるし、それをこの短時間で突破できるのはきっと会長位だ。


 でも僕は力押しで通してた。極限まで鋭く、そして薄くした風をフラングランにまとわせて、あとは局所的に祝福で干渉してる。加護を切るなんてできないから、僕は比較的柔らかそうな部分にフラングランをそえてるだけだ。

 実際は全体がちゃんと加護でおおわれてる訳だけど、一瞬バグらせるくらいならどうにかできる。プレイヤーとなると、下手にコードに干渉すると、そのプレイヤー事態にどんな影響が出るのかわからないって怖さがある。

 けど相手は月人だ。ならば多少コードがどうなっても……ね。きっと自己修復できるから問題ないだろう。という訳であらかじめ用意してた意味ないコードを無理矢理割り込ませるとう力技でこれを可能にしてる。

 一瞬それで奴がフリーズする。けどそれも一瞬。やっぱりこのLROはおかしい。速攻で修正がはいる。本当に自己修復がそれぞれの個体にあるのかもしれない。


 とりあえず目の前の月人は倒せた。でも……


「キリがないな」


 なにせリア・レーゼは月側に落ちた。ここはもう奴らのホームだ。そして僕たちにとってのアウェイ。月の石を媒介にしてやってきた状態じゃない。


「やってられるか!」

「そうだ我々は特別なのだ! 世界樹が我らを見捨てようはずもない!!」

「そうじゃ! 我らが祈れば世界樹は応えくれる!!」


 なんかそんな風に光陰局の人たちは勝手な行動をしだした。世界樹の方へと向かっていく。


「ダメです!! そっちにいっちゃ!!」


 僕があらかた素早く片付けてたから月人がいないと思ってチョコチョコと走り出し、あまつさえ――


「来るでないわ! 世界樹の恩恵は我ら魔法にたけたモブリにだけふさわしい!!」


 そんな事をいって魔法をはなってきた。こいつらはあほなのか? と本気で思った。さらに彼らは結界を周囲に張ったらしい。確かにある程度はあれなら安全……いや、それが出来るなら、自分達だけじゃなく一般人たちも守ってやれよ。

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