表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2452/2701

2440 前に進む為のxの問い編 824

「なんで?」


 僕の厳しめな言葉にコテンとレシアは首をかしげる。それだけでこいつが真面目に答える気がない……ってのがわかる。セツリに付き従ってた……というのはなんか違うけど、絶対的なセツリの味方として用意されたのが、彼女たち姉妹だった。

 LROが開発される前からいた彼女たちは、LROのシステムの外にいて、そのせいでそもそもが彼女たちのデータがどこに残ってるのか……それがそもそもわかんなかったはず。

 だからこそ、LROをリセットするときどこからなにを参照にしたらいいのかもわからないから、本当なら彼女たちは消えるしかなかった。だってデータがないんだから。

 そもそもがLROにない存在だからだ。でも彼女たちはセツリにとってはとても大切……そんな存在だった。だから完全に消滅させることはできなかった。でも彼女たちの全てを残す……なんてこともできなくて、ただただその存在をコピーして残す……くらいしかできなかったわけだ。

 コピーが本物なのか……なんて論争もあるかもしれない。けど、ここは元がデジタルなのだ。そこら辺は目をつむってほしい。そもそもマザーさえ抽出もできなかった彼らのデータ。

 まっさらにしたかった訳じゃなく、それしか方法はなかったんだ。彼女たちの以前までのデータはどっかにいったか、完全に排除をされたはずなんだ。だからこそ、改善に真っ白な存在として、新たなLROに紛れ込ませることができたわけだ。


 なのに……


「レシア……お前の状態はありえない。そのはずだった。なのにお前は以前の……リセット前の記憶を持ってる。それはどうしてなんだ? ごまかすなよ」

「それは私も気になったけど……」


 隣に立つセツリものぞき込むようにレシアの顔をみる。てか一番気にしないといけないのはお前だろって思う。だってレシアが記憶を持ってるという事は……だ。きっとリセット前にどこにかバックアップを取ってた……という事じゃないか?

 そういう領域があった。てもそれならなんでレシアだけ? って感じだけど……だって姉妹全員にその場所はあってもおかしくない。でもマザーがそもそもそんなのを見逃すか? とも思う。

 けど事実として、レシアはこうやって以前の記憶を保持してるわけだ。


「はあ……」


 なんだか面倒そうに息を吐くレシア。そうして映像の筈のセツリのデコにパシッとデコピンをかます。


「いたい!?」


 いや、なんでだよ。だって映像だろ? なんで触れられるの? そんな事を思ってると、レシアはこういった。


「それは……」


 それは? レシアは遂にその秘密をいう気になったのか? 僕たちは固唾をのんで見守る。


「それはわかんない。そもそも、私のせい? 私だって驚いた。もしかしたら私の出生が関係してるのかもね」


 そういってレシアはその姿を見せつけるように自身の姿を見せつける。羽と尻尾の……それに他にも体に色々と現れてるその異形の姿を。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ