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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2435 前に進むためのXの問い編 819

 思いがけず目立つことになったプレイヤーがいたり、そんな彼に集中的に月人が集まってたり……なぜか月人は彼の想像以上に反応した。


 実際その炎は一撃で月人を倒す! 事ができるほどの火力があったかというとそうじゃない。せいぜい月人の白い肌の表面を僅かに焦がす……そんな程度。けど、今や泥臭く戦ってる人たちが大半な中、あまり間隔をおかずに、魔法を使える彼は今のこの戦場ではとてもよく目立ったのだ。


 きっとだからこそ、彼の存在は月人にとてもよく見えた。月人がどういうアルゴリズムで襲うやつを決めてるのか? それはよくわからない。けど脅威には積極的に突っ込んでいく……そんな印象はプレイヤー達はもってるだろう。


 つまりは今の状況で彼は最大級の脅威だと月人にみなされたんじゃないだろうか? だからこそ沢山の月人は積極的に彼に襲いかかろうとやってくる。その勢いに「ひっ!?」とか喉のどここから上ずった声が出る。


 なにせ彼の見える範囲の月人が一気に自分自身に向かってくるような……そんな行動を行きなり取り出したんだ。それはびっくりもするだろう。なにせ彼が想像してたのは、混戦してる中でどう上手く立ち回って戦いの役に立つか……である。

 そんなに目立ってしまうなんて考えてもなかった。なによりも一気に……その場の全部の敵が向かってくる。それは単純に恐怖だった。でも……


「彼を守れ!」

「大丈夫か!!」


 そんな感じで彼は守られた。他のプレイヤーたちも、彼を襲い出した月人には驚いただろうけど、ある意味でそれは助かったとも言える。だって眼の前で戦ってた月人がいきなり自身から意識を外して、全く別のやつを狙い出したのだ。それはいうなれば、バスケでワン・オン・ワンをしてたはずなのに、全く別の遊びをしてた奴らの方にいきなり目の前の相手が行きだした……みたいな感じである。


 本当ならそんなことはありえない。けど、何故かそれが起きたんだ。そうなると、その視界から外れたプレイヤーにとってはチャンスじゃん? だからいきなり魔法をはなった彼を襲おうとしてた月人を背後から襲うことができたんだ。

 スキルも封じられてしまってるプレイヤーにとってはそれはとても大きなチャンスだった。プレイヤーの中には「上手くあいつを使えばこの状況でも……」とかおもったやつもいただろう。

 けどそんな考えもどこかに行くように、戦場は目まぐるしく状況が変化する。月の光の降り注ぎ……そして現れる新たな存在。月光が強く降り注ぐことで、月人達は一斉に空に向かって汚い声を上げていた。

 そんな汚い歓声に迎えられるのは……月の女王……で在るはずだ。

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