表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2444/2701

2432 前に進むためのXの問い編 816

「喧嘩はやめてくれる~?」


 純粋な瞳でそう言ってくるヒイラギ。そんな言葉を無碍にできるわけはない。だってレシアだってヒイラギに姉妹だっていってるし、それに今回無下にしたら、今度こそ本当にもうその言葉を信じてもらえないだろう。

 けどそれは僕だって同じだ。だからこそ、やめたい。この戦い。けどそれをどうやって? というのがある。レシアが月人を操ってるのなら話は早かった。こいつがただ引けばよかった。

 でもその命令権はレシアにはないらしい。でも……なくてもどうにかできるのでは?


 僕はこっそりとインベントリからフレンドを選択、そしてその表示された相手に向かってメッセージを飛ばす。内容は指でカタカタと打たなくても、視界選択で素早く単語を見ることで、あとは候補を出してくれるから、文章になるように選んでいって、短い文章を作っておくった。


 大丈夫、きっとあいつもログインしてる。いまは夜中だけど、あいつは夏休みだからって毎日毎日思う存分ゲームしてるからな。責任ある立場になったのに、毎朝眠そうにしてるのをしってる。それならゲームを自重したらいいのに、あいつの場合はゲームを我慢するなんて事はできないらしい。


 だからこの事態だってわかってる。そしてきっと頭を抱えてたはずだ。そしてこのヒイラギという存在の発見。これには更に頭を抱えるだろうけど、だからこそ無視はできないだろう。

 だってあいつだって……その存在を探してたはずだから。


「ヒイラギお姉ちゃん。これは喧嘩じゃないんだよ?」

「え? そうなの~?」


 なんかレシアが言い出した。自分だけじゃ、月人を止めるなんてできないからな。どうにかして言い訳をするつもりなんだろう。


「これは遊び。私とスオウ……それに他の人達もそう。みんなが陣地を取り合う遊びをしてるの。みんな真剣だから、止まるなんてできないんだよ」


 どうやらレシアはこれを遊びとして、じゃれあってるだけ……ということにしたいらしい。でも流石にそこまでヒイラギは馬鹿じゃないだろう。てか自分の姉をバカとでもこいつは思ってるのか?


「でも……みんな真剣だし……こわい……よ」


 みんなが必死だからこそ、その鬼気迫る感情がヒイラギには怖いんだろう。そういう感情のぶつかりも、ヒイラギにはストレスになってるのかも。


「遊びでも真剣に、それは大切なことじゃない? みんながなあなあだと遊びだって面白くない。そうでしょ?」


 なんかレシアが言いそうに無いことをいってるな。こいつなら真剣なときにだって寝そうな……そんなやつだとおもってたけど。それこそなんにも真剣になんてならないようなキャラ……みたいなさ……勝手な偏見だけど……


 僕はそんなふうに二人のやり取りを見ながら、「まだか?」と思ってた。すると……だ。すると空の月が怪しく光って、その月光を落としてきた。そしてその中に一つの影がみえる。

 もちろんだけど、そんな月の変化に地上で戦ってる人たちは驚いてる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ