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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2422 前に進むためのXの問い編 806

 僕の純粋な筋力なんてのはたかがしれてる。もちろんLROではそれも強化されてるわけだけど、世界樹の枝葉にひきこもってるヒイラギを引っ張り出せるほどじゃない。

 僕はそこまで筋肉にステータスをふってない。そして世界樹をむやみに傷つけるわけにもいかないからフラングランもつかえない。まあ今の風を掴めないフラングランでは結局、どうにもできないと思うけど……


 なのでコードだ。力でどうにかできないのなら、頭を使うしかないだろう。僕には他の誰にもない……少なくともこの場では誰も代わりはできない力「祝福」がある。

 だからそれでコードをみて、そっちからのアプローチでなんとかしよう……ということだ。実際どうにかできるかはわかなんない。僕は会長ほどにコードを深く理解できてないからね。

 けど……まずはやってみようの精神が大事だろう。僕だってこれまででたくさんの経験をしてきた。コードをつかって別のゲートを作ることにも成功してる。僕は確実に祝福を使う事も成長してる。


 見えるコードは膨大。一気に視界を埋め尽くすほどのコードが見える。世界樹がどんな役割をしてるのか実際しらないが、このコードの量はやばい。もっと集中して、限定するべきだろう。

 丸い繭みたいな感じになってる部分にだけ集中させる。すると中にいるヒイラギのコードも観えた。でもそれは今は雑音だろう。てか世界樹のコードに重なってしまうと見づらい。

 世界樹全体に影響をするようなことはこの時間では難しいだろう。だけど、この繭を解除するくらいはきっとできる。まずは世界樹本体とこの枝葉のつながりを一時的に遮断する。

 そして枝葉のコントロールを僕が奪えば……


「つっ!?」


 なんか頭の奥を叩かれたような……そんな衝撃を受けた。頭が揺れる……そのせいでズルっと足元がすべって繭から落ちる。ミスった。てか今のは? 攻勢防壁的なものか? まさかそんな概念があるとは……


 世界樹が仕込んでた? いやそういうのは制作した時点で作られるものでは? 世界樹自身がコードを意識してるってのもおかしいからな。なら今のを仕込んでるのはマザーか、それとも……


 世界樹がLROでも重要なのはわかってたはずなのに……無防備にコードで弄りすぎたか……なにせこれまでそんなのはなかったから油断した。セキュリティって大切なのは現代っ子としてわかってたのに……遠くなるヒイラギが入ってる繭。けどそこで僕を支える誰か……暑いし、なんか柔らかい感覚。


「もっと頑張りなさい」


 そんな辛辣な言葉をくれるのはレシアのやつだった。ちょっと顔を見たら、ゴミを観るような目で僕を見てたよ。さらにこう言ってくる。


「手伝って上げる」


 言葉だけ見たら応援してくれてるようで優しく思えるだろう。いつもの眠たそうなレシアならそのままの言葉として受け取って良かったのかもしれない。

 けど今の僕たちは敵で……そしてその言葉には怒気がこもってる。

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