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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2422/2711

2410 前に進む為のxの問い編 794

「焦ってるねスオウ。信じてるとか言ってたけど、その行動は信じてないんじゃないかな?」


 馬鹿にするようにそんなことをいってくるレシア。こいつ、こんな風に煽ってくる奴だったんだな。


(わかってる。あいつの狙いは僕を焦らせて精度を欠かせることだって)


 そんな事はわかってるんだ。けど……実際心の焦燥……それが消えることはない。これじゃあ、本当にレシアのいう通りだな。会長は……日鞠が負けるところなんてのは考えられない。

 そうあいつは絶対に負けない。けどあいつがこれまで負けてこなかったか? といえばそうじゃない。僕はあいつを誰よりも理解してる。だからこそ、ある可能性がよぎる。


「本当はわかってるんだよね? 確かに彼女、会長? だっけ? は聞く限り凄い人だよね。どうやら、まともにやって勝てるような……そんな存在じゃない。

 なんだっけ? 『神様に愛された存在?』だっけ?」


 どこまで調べて……いや、向こうにはセツリがいる。きっとセツリから色々と聞いたんだろう。まあLROではリアルの話はしちゃいけないっていう暗黙のルールはどうなってる? て思わなくもないが、実際それはプレイヤー間みたいなものだ。

 レシアも妖精王もプレイヤーではない。そもそもがNPCにリアルの話ってしても意味はないから、プレイヤー間でのルールな訳だけど……会長の場合はその能力を存分にこっちでも発揮できるからな。

 

 だからこそ、聞きだしたのか? セツリってちょろそうだから、簡単にそこら辺話しそうだしな。


「実際ここでは神よりもマザーに愛された方がいいと思うけど……でもあの人はテア・レス・テレスを作り上げた。それだけで警戒した方がいい。けどそんな最終的には『勝つ』人だからこそ、その為には色々と合理的に考えるんじゃない?」


 僕はフラングランを振るって、それをレシアは拳ではじく。よく回る舌を閉じさせたいが……レシアには余裕がある。てかもっと激しく攻めることもできるだろう。

 けどそれをしないのは、僕を下手に殺して、復活して会長の方へと行かせないためか? 遊ばれてる……それにレシアのその言葉はあながち間違っていな。


 会長は勝つ。最終的には絶対にだ。それに疑いはない。けど……その過程でいくつか負けたとしても……ってのがある。会長はそんな小さな負けなんてのは気にしない。あいつは自分の評判なんて別に気にしないからな。


 でもだからこそ……不安がある。もしかしたら、こいつらは会長が最終的に勝つための、『今』負ける選択を取らせようとするのかもしれないって。だってそれなら……あいつはそれを躊躇なくするだろう。

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