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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2414/2701

2402 前に進むためのXの問い編 786

「ふふふふふ、ひひひひひひひひ! お姉ちゃん! お姉ちゃんだって。私が」


 そんな風にレシアの奴がびっくりするくらい笑ってる。まあ口を開けて思いっきり笑うという感じではなくて、派手に笑うのをなんとか押し留めてるけど、我慢できず漏れ出てるって感じだ。


「何がぁおかしいの~? ううーん、あっ……さっき私をお姉ちゃんってぇ~」


 なにかにヒイラギは気づいたみたいだ。確かに一回だけだけどレシアはヒイラギのことを「ヒイラギお姉ちゃん」って呼んでた。だからこそ、自分が目の前の相手をお姉ちゃんって呼んだのがおかしかったのかな? と思い出したのかもしれない。

 けど眼の前にいる相手は明らかにヒイラギよりも歳を重ねてそうに見える。だって普通にヒイラギよりも大きい。お姉さんに見えても何もおかしくない……というかまじで普通は二人を並べたてどっちがお姉さん? と聴いたら百人中百人が今ならレシアがお姉さんだと思うだろう。そのくらい身長差がある。

 だって見た目的にはヒイラギはまだ十歳未満位だけど、レシアの方は僕たちとほぼ変わりない感じだ。つまりは十六・七・八くらいには見える。大人でもないが、子供すぎでもないって感じの所。

 けどヒイラギは明らかに見た目「子供」だからね。


「え? え?」


 背中側でヒイラギは混乱してる。まあそうだよね。レシアのやつはなぜか知らないが、どうやらリセット前の記憶もそのまま引き継いでるみたいだけど、ヒイラギは全くその気配はない。

 つまりはヒイラギにとっては完全にレシアは初対面。そんな相手にお姉ちゃんとか言われたら戸惑うのは当然だ。てか普通に怖いよね。そもそも今は戦闘中。しかもレシアは強敵だ。

 さらにさらに言うと、今お世話になってるリア・レーゼという場所をボロボロにしてる側の相手である。そんなやつが……そんな年上に見える敵が自分の事をお姉ちゃんと呼んでくる。

 もうこれで頭がこんがらがらない子供なんていないだろう。


「そっかぁ、ヒイラギお姉ちゃんは何も覚えてないんだね。まあそっか。それが普通だよね。だってそうしたのはこいつなんだから」

「え?」


 その瞬間、僕はこいつ――と思った。だって今の一瞬でわかった。ヒイラギが不信感を僕に持ったってことが。何も間違ってないよ。実際事実だ。僕がこのLROをリセットした。それは事実だ。

 けどさ……それをさせたのは誰だよって話だよ? お前らだろ。それなのに僕がまるでヒイラギのことを知ってたけどそれを隠してた悪いやつ……みたいな印象を与えやがった。

 この一瞬で、この思考。そして更にはタイムラグなんてなしで実行してくるその度胸。こいつまじで昼行灯を気取ってる切れ者だよ。下手したら姉妹のリーダーしてたシクラのやつよりも……

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