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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2395 前に進む為のxの問い編 779

 白い水蒸気によって一気に視界を塞ぐ。それこそが真の目的。この中から特別な目を持ってる僕の方が……とか思った。けど……こんな声が聞こえてくる。


「自分だけが特別な目を持ってるなんて、思わない方がいいよ」


 そんなレシアの言葉。それはこの中でも見えてる――ってことか? そしてそれはどうやらその通りらしい。


(向かってくる!)


 見えてるのか、感じてるのかはわからないが、実際炎の渦は僕を追ってきてる。こうなったら……三つの渦をぶつけて相殺させるとかしかないかもしれない。

 なにせ僕にはあれを返り討ちにするだけのパワーを出すことが今は出来ない。でもこのままあれを放っておいたら、僕はぎりぎりでよけ続けることができたとしても、あれがこのリア・レーゼを襲うと、それこそすべてが炎上していきそうだ。

 一刻も早くなんとかしないといけない。けどレシアの作り出したあの炎の渦はとても攻守ともに優れてると言わざるえない。なにせあれには炎の燃焼力と向こうも風をつかってることによる速さもある。

 そして自分自身をその中に収めることで、攻撃こそ最大の防御って奴を体現してる。厄介すぎる攻撃だ。まだ地上よりも離れて戦ってるから良いもの……あれが地上にいる人たちを襲いだすと……きっと悲惨な事になる。

 プレイヤー達がそんなに弱いなんて思わないが、あれの熱気は防ぎようがない継続をダメージを与えることだってできる。そんな中縦横無尽にあんなのが暴れてたら……全滅はなくても、被害は相当なものになる。今は月人を押し返してるが、レシアが自由に動き出すと、その形勢は逆転される恐れがある。


 だから無暗に逃げることも……ね。ある意味でこのリア・レーゼが無くなれば、背中のヒイラギはその役目から解放される……のかもしれないが、それを簡単に決断できる程に僕はここをゲームだと思ってない。


 だってLROのNPC達は生きてる。当然、そんな生きたNPCはここリア・レーゼにもいる訳で……そんな人たちはただ平和に暮らしてただけだ。本当にただ、決まった文言をいうだけの相手なら……割り切れたんだろう。

 でも違うんだ。だから下手に見捨てるなんてできない。


(実際、ぶつけた所でダメージになるかなんてわかんないけど……)


 一縷の望みにかけるしかない。僕は三つの炎の渦を誘導しだす。それの為に岩の札も使うことにした。

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