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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2385 前に進む為のxの問い編 769

「いたいたい~、酷いよスオウ」

(こいつ……)


 何回斬ったとおもってるんだ? 全く持ってレシアの奴には効いてない。おかしいだろう。流石におかしすぎる。僕の自慢の状態だぞ。それなのにほとんどダメージを受けてない? レシアの奴が背後に出してるあの龍みたいなの……あれがどうやらその形を崩してレシアを守ったみたいだけど……そもそもがどうやらレシアは防御力が高いみたいでもある。


 僕はとりあえず何も返さずに再び切りかかる。ゆっくり話しとかしたいし、ヒイラギだって紹介したいところだが……そんな状況じゃないからね。そもそもいきなり攻撃してきたのは向こうだし、とりあえず無力化を目指すべきだろう。

 話すのはその時でも遅くはないだろう。そう思って攻撃を叩き込む。けどそれはどうやらレシアの誘導だったらしい。わざと隙が大きなところを作り、そこに攻撃をさせる。

 流石にだけど、レシアでもこの状態の僕の動きを追うこと自体は出来てない。けどどうやら奴には問題なんてなかったようだ。僕の攻撃を受けるつもりだったから。


 最初からその覚悟を決めてれば、レシアのような面倒くさがりでも捉えられると……レシアの体は堅牢……だからこそフラングランもこの状態であっても深く刺さるなんてことはなく、レシアの体に当てるたびにその抵抗を感じてた。

 実際これにはびっくりだ。この状態の攻撃力はかなりのものだと自負してるんだ。それこそ今の僕は風の機動力と、雷の爆発力が合わさってる。だからいうなれば、大抵の奴なら認識をされる前にぶっ殺せるほどである。僕に足りなかった威力って奴を補える状態がこの状態といっていい。

 まさにこの状態は風と雷のいいところどりなのだ。それなのに……レシアの体にはわずかしかそのダメージを通すことができてない。こいつの防御力はおかしい。

 本当ならそれこそ肉体が切り刻まれてておかしくないからね。てか普通のプレイヤーとかモンスターならそうなる。認識した時にはもうHPがなくなってる……そういう攻撃が出来る状態が今の僕だ。それでも通ってはいるんだ。レシアの奴だって僕のこの状態の攻撃を余裕で受けとめてる……訳じゃないと思いたい。


 レシアだから表情はそんなに変化無くわかりづらいが……いくら何でもこの状態の僕の攻撃を余裕で受け止めてる……なんて思えない。いや思いたくない。

 あいつは確かにいつだってけだるそうだけど……きっとあれはポーカーフェイスの筈だ。この状態はそんなに易いものじゃない。そこは自分を信じるべきだろう。

 でもレシアだっていつだって眠そうだけど、やるときはやるやつでもあった筈。


 だからこそ、痛みに耐えて待つことができる。絶好の機会、僕だってこの状態を無理をしてると予想してた。だからこそ、わずかに鈍ったその瞬間、自身の体に当たって僕が剣を引くその瞬間……レシアはフラングランを掴んだ。

 レシアには見えてなかった筈のその剣を――当たった時にはそこにある。それをわかってての行動。だからって出来ることじゃないが――


「捕まえた」


 それと共に、レシアはの頬には何やら不思議な模様が赤く光ってた。

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