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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2379 前に進む為のxの問い編 763

「何!? 月人じゃない? 状況をもっと詳しく? おい!!」


 なにやら会長に託されたお札で通信をしてたテア・レス・テレスのメンバーの人が焦ってるの声が聞こえる。会長はあの札に色々な機能を持たせてる。てか会長の頭と祝福という力の相性が良すぎた。

 それにそもそもが会長の奴はペンなのか、紙なのか、それに付随するスキルをもってた。一時的に効果をもったアイテムを作れるっていうスキルだったはずだ。

 結構珍しいスキルで、面白いスキルだった。でも実際は微妙な効果だったんだ。そのペンで書いた効果を一時的に発動できるというと、かなりすげー! って思える。

 けど、強力な効果はつけることはできなかったと会長はいってた。それこそバフもデバフも紙に書いてその紙を貼り付けることで発動することができてたが、その効果は1%とかそこから3%くらいまで刻むくらいらしい。

 そもそも3%のバフやデバフはほぼ出なくて、1%を刻むのかほとんどだとか? ならば何枚も重ね掛けすればいいじゃない――という思い付きをもちろん会長だってしただろう。

 僕が思いつくような事を会長が思いつかない訳はないからな。けどそれでも意味はなかったらしい。同じ効果を持たせたとしても重複する効果は0%に小数点を刻む効果しかないらしい。


 でもそれでも、会長は創意工夫をしてかなり有用に使ってたみたいだけど。それこそその応用範囲の広さは突出してたらしいからね。普通なら戦闘のスキルと探索用のスキル。日常のパッシブ的なスキルってそれぞれ役割としては大体決まってたりする。いやそれも大抵は思い込み……ではあるけどね。

 でも会長のそのスキルはそうじゃなかった。確かに戦闘でも使えるけど、日常のちょっとしたことにも使えたらしい。それこそペンを持って紙に書く……だからね。寧ろ約束……契約的な方が効果は高かったみたいだ。


 そして会長……日鞠の奴は直接的に対決して勝つ……というよりも、勝負が始まったら既に勝利は決まってる……という状況を作る方が得意な奴だ。

 

 そもそもが僕は会長、日鞠が負けた所なんて一度だって見たことはない。だってあいつが戦う時は大体勝ち確だからだ。まあ何が言いたいかというと、今の状況はかなり会長のスキルに依存してるってことだ。

 今や月の影響でプレイヤーはインベントリを開くことができない。そうなるとパーティーやらアライアンスなんてのは組めなくなってしまう。そうなると大規模戦闘では他人の攻撃が危なくなる。

 だって攻撃が自分に当たった時にダメージになってしまうからだ。それを防ぐためにもアライアンスとか大規模なくくりが必要。でも今はそれができない。でも状況を改善するのが会長が用意してくれてたその紙だ。


 それが簡易的にシステムの処理をして、パーティーをくませ、そしてアライアンスまでやってくれてる。一体どれだけこのLROのシステムを理解してるのか? って恐ろしくなる。

 少なくとも僕には無理だ。同じように祝福を持ってる身だからわかる。同じことは絶対にできない。


(けど、同じことをする必要はないよな)


 昔はそれこそ、日鞠との違い……あいつと比べての自分の出来の悪さに凹みもした。けど今はもう違う。人それぞれ――その精神が大事なんだ。だから僕は自分にやれることをやる。


「僕も行きます」


 僕はそういって混乱の元へと行こうと進言する。するとそんな僕を引っ張る存在が……それはヒイラギだった。

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